唯一無二と称されたあなたの存在価値はおいくらですか?



 
翌日、壁外から帰り一番に聞かされたのはエレンくんのことだった。

「巨人に、なれる・・・」

彼は人類で唯一巨人になれる人間、らしい。
あれはその巨人化した姿なのだと。
どういう原理かはわからないが、自傷行為と強い意志を以って可能になるとハンジさんから告げられた。

「話すのが遅れて悪かったね」
「いえ・・・」

そうか、だからあの時エレンくんを守れと強く言われたのか。
エレンくんは俯き気味でさっきから一度も目が合わない。

(それにしても、)

壁外で意識を失うなんてとんだ自殺行為をしてしまった。
あの時リヴァイさんが助けてくれなければ巨人に食べられていたかもしれない。
やっぱり、あの夢の話をしたほうがいいのだろうか。

「彼の存在が人類の未来を左右するのは事実だ。だからこれからも彼を守ってほしい」
「・・・はい」
「リヴァイもいるし、よっぽどの事が無い限りは大丈夫だと思うよ」
「ただ勿論のこと、巨人化できる事実を皆が周知だといえあまり口外はしないでくれ」

それから次の壁外調査の話になってしまい、結局この間の夢の話をすることはできなかった。





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