二人は賑やかな町を抜け、橋を渡りハイラル平原の土を踏んだ。










03:外へ踏み出す










(町の外に出るのはひさしぶり…)

モニカはゆっくりと深呼吸し、リンクを見た。

「聖霊石を集めるのよね?」
「うん!まずはデスマウンテンに向かえって言ってたよ」
『ひとまずはふもとのカカリコ村に行かなきゃネ』

リンクが歩き出すとモニカが少し遅れて隣に並ぶ。
ナビィもふわりと二人の間を飛んだ。


『ね、モニカはカカリコ村に行ったことあるノ?』

ナビィの言葉にモニカは小さく首を横に振る。

「わたし、城下町に来てからは時の神殿からあんまり外に出たことないんだ…」
「へえー。オレも森の外に出たの初めてだから、色んなものが初めてなんだ!」
「ふふ、ちょっと似てるね、わたしたち」

二人は歩きながら笑い合う。
やがて小さな橋を越え、切り立った崖の間に作られた階段を登った。















「ここがカカリコ村?」
「そうみたい」

村の入り口から大きな風車が真正面に見える。
他にも走り回る大工の工具の音や、コッコの鳴き声が聞こえた。

「じゃあ、早速山のほうに行こうよ!」
『ちょ、ちょっと待ってリンク、今から山登る気?』
「うん!」

元気いっぱいに返事をしたリンクにモニカは慌てて返す。

「もうお昼を過ぎてるから、今から山を登ると夜になっちゃうかもしれないよ?それにご飯だって食べないと」

モニカが言い終えると、リンクのお腹が急かすように音をたてた。

「そういえば昨日はお城に忍び込んでたから夜から何も食べてないや…」
「なら今日はカカリコ村で休んで、明日の朝から山に行こう?」

リンクは力なく頷き、モニカと宿探しをするために歩き出した。










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