と言うわけで、「リンネ」完結いたしましたー!
しかしこの話は読んでる方に「?」をたくさん生んだと思われます。
ちょっと解説というか、世界観みたいなのを説明したいと思いますので、おまけだけみたい方は下までスクロール!



まずこの話はリンクが時の歌を吹くと世界はどうなるのかというところの妄想から生まれました。
リンクが時の歌を吹いた時、もしもリンクだけが時間を越えているんだとしたら。
そうしたら残された世界は月によって滅んでしまうわけです。
当然リンクが大好きなヒロインも死んでしまうのです。

ここからが大きな妄想の産物なのですが…!


リンクは時の歌を吹くことによって、ヒロインが一度死んで生まれ変わった世界にタイムトラベルあるいはトリップしてるんじゃないか。

ということなんです。
それを前提として話を読んでいただくとまた違うように感じられると思います。


最初〜3、4話は、こんなに二人は好き合ってるんだよ!という話で、5話で輪廻について少しほのめかし、6、7話で輪廻の終わりを迎えたのです。

ちなみに輪廻をほのめかす表現として、
・タイトルのグラデーションの色を繋げた
・1話に「ばいばい」、7話に「はじめまして」
・2話の最後にヒロインが(初めてじゃなかったっけ?)と少しひっかかるような素振り
があります。
他にもあるかもしれないけど覚えてないです(笑)

そして最後にヒロインがリンクのことを思い出した。
これはもし時間が巻き戻っているなら不可能なことです。
だってなかったことになってしまうのですから。
輪廻で生まれ変わり、前世の記憶が輪廻の最後でよみがえった。
そんな感じでした。


「リンネ」を読んで頂き、本当にありがとうございました!

ここから下がおまけになります!












「ねえ」
「ん?」

刻のカーニバルの最中。
アンジュとカーフェイが結婚式を挙げているところから、少し離れた場所でなまえと肩を並べている。

「家族なのに、列に並ばなくていいの?」
「だって…、今はリンクといたいの」

なまえは口を尖らせて、俺の肩に自分のそれをぴったりとくっ付けた。
密着するのはこれが初めてではないけれど、いつも緊張する。

そして、俺はこれからどうするか悩んでいた。
ナビィ探しの旅はもちろん続けるつもり。
しかしそれはハイラルに帰るということで、このタルミナから消えなければいけないということ。
これまで以上になまえと離ればなれにならなければならないなんて、考えるだけでも気が狂いそうだ。

(ならば連れて行こうか)

でも彼女には家族がいる。
それに一緒に行くことをなまえが望むとは限らない。
それでも、何かこたえを見つけなくては。



「あのさ「なまえ!」
「わぁっ!」

空から降ってきた何かをなまえは咄嗟に受け止めた。
それは白を基調としたブーケだった。
顔を上げると、アンジュがこちらに向かって手を振っているので彼女が投げたものなのだろう。
なまえが笑顔で手を振り返すのをじっと見つめる。


(……よし)


振り終えて下ろされたなまえの手をすかさず握る。

「ねえ、なまえ」

さっきと同じ呼び掛けを、今度は体を向けて。

「なあに?リンク」

なまえもそれにならい、俺たちは向き合った。
緊張してごくり、と唾を呑み込む。



「俺――――――」


ブーケの白い花弁が風に舞った。





end.



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