悔しいけど愛してるって認めるから君もいい加減認めてよ
「なまえが好きだ」
「はいはいありがとう」
なまえはカウンターの向こうから作業の手を止めずに返す。
このやり取りも、もう数えきれないほど繰り返してる…気がする。
ムッとした表情をすればなまえは困ったように笑った。
「そんな顔しないの」
まったく、誰のせいだと思ってるんだ。
リンクはグラスをくるくると回す。
中の蜂蜜入りミルクがゆらゆらと揺れた。
大体いつもそうだ。
年下だからって適当にあしらわれて、告白しても冗談にされる。
毎度毎度勇気を出しているこちらの身にもなってほしい。
ああまたなまえ目当ての客に声をかけられて…ああああもう!
「なまえ!」
好きではなく愛してると叫ぶと、なまえは照れたようにはにかんだ。