真夜中ラヴコール

「ん?」

風呂上がりで自室に戻ると、携帯のランプがチカチカと点滅している。
確認してみれば、グリーンからのメールだった。


"今電話しても大丈夫か?"


しかしメールが来たのは22時。
現在夜中の0時だが、もう寝ているかもしれない。
まあ返さないのも失礼な気がするので、一応"大丈夫"と返しておこう。

ピリリリリリリ

「うおっ」

すると10秒もしないうちに電話がかかってきた。

「もしもし?」
『悪い。大丈夫か?』
「おー。平気」
『よかった』

グリーンがほっとしたように息をついたのが、電話ごしにわかる。

「なんかあったか?」
『いや………なまえ、明日ヒマか?』
「特に用はないけど」
『じゃあ、デートしようぜ』
「デ、」

さらりと言われて思わず戸惑う。
そうだよな、男同士とはいえ付き合っている相手と二人で出かけたらデートだよな。

「…いいよ」
『! 本当か!』
「てか男同士でデートって何するんだ?」
『普通でいいんだよ』
「普通って……遊園地とか映画とか?」
『映画もいいな』

何だかグリーンの声が至極楽しんでいるように聞こえる。

「グリーンはどっか行きたいとこあるか?」
『なまえの行きたいとこでいいぜ』
「なら映画がいい。ちょうど観たいのがやってるんだ」
『オーケー。それじゃあ明日、昼に迎えに行く』
「わかった」
『いきなり悪かったな。じゃ、また明日』
「ああ」

電話を切って、携帯を見つめる。
まさか男とデートすることになるとは…。

しかしグリーンってマジに俺のこと好き…らしい?

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