「もし苗字さんがよかったらなんだけどね」

音無先生に言われた一言がきっかけだった。無理だよっていつもなら思うし、今も思わないかって言われたら嘘になる。だけどほんの少し、ここで勇気を出せれば変われるかなって。思ったんだ。

「みなさん!今日からサッカー部に新しくマネージャーが入ることになりました!はい、苗字さん」
「えっ」
「自己紹介よ」
「…えと、いっ一年、苗字名前です…あっあのっ、よろしくお願いします…っ」

引っ込み思案が直ればいいとは言わないから、音無先生以外とも喋れるようになって、友達がつくりたい。そんな私の夢に音無先生が言ったこと。

「サッカー部に、来てみたらどうかしら?」


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