「珍しいね、名前が起きてくるなんて」
「あ…ヒロト…うまく寝れなくて、」
「そっか。冷めちゃうから、着なよ」
「でもヒロトが」
「マフラーあるから大丈夫だよ」
「ありがと。実はね、ヒロトがよくベランダいるって聞いたことあるから来たの」
「ふふ、皆寝てるもんね」
「ヒロトも眠れないの?」
「星。星を見てるんだ」
「星…?きれい…よく見えるんだねぇ」
「名前はオリオン座って知ってるかな」
「聞いたことある」
「あそこに…うんそう、それがオリオンなんだけどもうすぐ見れなくなるかもしれないんだ」
「見えなくなるの?」
「肩のところ、ベテルギウスが爆発しちゃうっていう話があるんだ」
「爆発……寂しいね」
「そうだね。でも星って何百年ってしないと光が届かないじゃない?もう爆発してるかも」
「そっか、不思議…。でも当たり前のようにあったものが無くなるって、やだな」
「……当たり前が無くなる、か」
「……?ヒロト?」
「ううん、何でもない。僕はもう少ししてから寝るけど、名前は…寝れそう?」
「うん……ね、ヒロト、頭なでて?」
「頭?いいよ、よしよし」
「えへ、ありがと…これ、はい。風邪ひかないでね」
「名前こそちゃんと布団かけるんだよ」
「わかってるよー、おやすみ」
「おやすみ。いい夢が見れますように」
「……バレてた?」
「まあね。大丈夫…今度はいい夢だよ」



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