※若干えろ



朝まで残ってるこの余韻がなんともこそばゆくっていとしくてすき。
まだ重たいまぶたをそろっと開いてみれば端正な顔をしたいとしいヒロトがいる。眉目秀麗ってヒロトのためにある言葉。それくらいはっきりかっこいい。視界はふわふわだけど。
私はぜったい横を向いてしまうから必然的にめのまえに見える。ちょっとはずかしいけどきゅっと抱きしめてもらって私はいつも眠りにつくから向き合うかたち。
その長めの睫に憧れて、緑の瞳に寄せられて、その唇に愛を囁かれ、ヒロトのすべてにあいされて。月の夜にふたりで愛を育み、そして、迎える朝日に私はひとり恋を募らせる。いつもいつも、経験してるけど大きくなってくばかりで止まらない。

「ヒロト、すき」

想いのたけをまだ気づかないまぶたにそっとあてて、またまどろみに誘われてく。




困った、な。珍しく名前がすぐに二度寝しないで俺のこと見てる、って嬉しくなってるところにまさかの名前からのキス。狸寝入りも決め込んではみるものだなあ、感心して次はもう名前が愛しいって思えて仕方がなくて、抑えられない、可愛いなあ。俺からもなにかしてあげたい(むしろ俺がしたい)んだけど今寝たばかりの名前を起こしてしまうだろうと思うと気が引ける。
申し訳程度に髪をとかすように撫で付けてみる。すうすう規則正しく息を吸ってて、案外起きないのかな、思った俺は真似して名前の瞼に唇を落とす。それでも名前はぐっすりと寝たままだった。
味をしめた。
気づかれたら誤魔化そうと、右胸に触れて、手のひらで軽く撫でてみる。大丈夫っていうか、ごめんね、楽しくなってきた。寝る前につけてあげたホックをわざわざ外して次は直接肌に手を滑らせる。さっきしたみたいにやわやわと胸を撫でたり、揉んだりしてみると「ん、」名前は少し眉をひそめた。起きたか疑ったけどそれきりだった。今更元に戻して寝てもなあとここまで来たらやっぱり思えて、指できゅっと乳首をつまんで、転がしたときだった。

「…ひ、ヒロト…?」
「あ、起こしちゃったか」

わざとらしく言いながらくりくりと指はこねたままで「っ、やん」抵抗する元気がまだないのか名前は素直に反応してくる。

「触っちゃやぁ…」
「でも気持ちいいでしょ?」
「やだあ」

ぐるり、名前は寝返りを打ってしまう。仕方ない、いたずらは終わりにしよう。

「じゃあキスしていいかな」
「…うん」

また身体ごと名前はこっちを向いて、俺はちゅ、と唇に、瞼に頬にそしてまた唇に触れる。
名前は気持ちいいのと眠たいのとでぽやぽやしてて「寝直そうか」そう訊けば頷いてそのまま俺の胸元に頭をすり付けて来る。それをそのままぎゅっと寄せるようにして、俺も目を閉じる。


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