||| plus alpha 終わらない歌を夢主。名前変換なし。WC後、二年進級前。 花見ネタ…(?) 「菜穂ちゃーん!こっちこっち!」 「はーい」 後ろについて来た相川(執事)にお弁当の入った重箱とレジャーシートを持たせて、菜穂は桜の木の下へ向かった。 ここは箱根にある奥宮家が所有している別荘だ。春休みに強化合宿をしたい、と言い出したリコに、菜穂はこの地を提供した。リコはみんなに心臓破りの坂を走らせるわ!なんて目をキラキラさせながらノートに日程とメニューを書き込んでいるのを、部員たちが真っ青な顔をして見ていたのを思い出して、菜穂はクスリと笑った。 「相変わらず出先にはついてくるのね、相川さん」 「はい、お嬢様の安全を守り、仕えることがこの私相川の勤めですので、」 「なんて言ってるけど、私が連れて来ただけだからね」 苦笑して相川からレジャーシートを貰って敷く菜穂を見て、みんなは一斉に心の中で突っ込む。 ((執事連れてくる時点でもう…)) xxxxxx 「菜穂」 「テツヤ」 おかわりのおかずやらを取りにペンションに戻ろうとしていた菜穂は、後ろから声をかけられて振り向いた。 自分の彼氏の黒子が、そこに立っていた。 「みんなといなくてもいいの?」 「居なくてもバレませんよ。それより、」 スルリ、と後ろに回った黒子の腕がお腹に回った。 「それより僕は菜穂と過ごしたいです」 耳元で囁かれて、真っ赤になった菜穂を見て、黒子はクツリと笑った。 「かわいいですね」 「っもう!からかわないで!」 からかってなどいません、そう言って、黒子は菜穂の髪を梳きながら耳の裏にキスをした。 「っ、やめっ」 「嫌ですよ、僕がどれだけ我慢したか知らないでしょうね」 本来ならこの時期はみんなで旅行に行っていましたのに、なんて不満そうに呟いた黒子を見て、菜穂はクスクス笑う。 「旅行、二人で行く?」 「今からですか?」 「まさか、合宿終わってからよ」 「学校、始まっちゃいますよ?」 「私を誰だと思ってんの」 黒子の方を振り向いた菜穂は腕を首にまわして、唇をくっつけた。 一瞬黒子はキョトンとしたが、やがてふわりと笑うと、ぎゅうぎゅうに菜穂を抱きしめた。 「全く、困った人ですね」 ------- 「ねぇねぇカントク見てあれ!」 「なーによ小金井くん、ってうわぁ…」 「……(チラ)」 「何見てんだよ水戸部」 「日向はまだか?って聞いてるよーん」 「うっせダァホ」 「桜の木はどこにあるのか?さぁ、蔵にでもあるんじゃないのか、キタコレ!」 「黙れ伊月」 「滅べリア充」 「「福田辛辣!」」 Apr 14, 2015 13:09 browser-back please. |