「お前やる気あんのか?」 なんともまぁキツ〜イ一言である。 もう愛想笑いを浮かべるしかない。 目の前の彼の手には、この間の中間テストの私の成績表。 「よくもまぁこんな酷い有り様でこの俺と一緒の大学行きたいだなんてほざいたな。」 「ターレスだって受験期そんな勉強してた印象ないけど?」 「俺はやることやってからヤってたんだよ。」 「うぎゃあ野蛮!」 「その野蛮以下の頭はどこのどいつだよ。」 おっしゃる通りです。ぐうの音も出ない。 成績表に記載された私の学年順位は、残念ながら下から数えた方が早い。 それと同様に偏差値も悲惨。 ターレスと同じ大学に行く行かない以前の問題。 受験生として、この成績はてんで話にならない。 こんな私に呆れているのか、冷たい視線。痛い痛い痛い。 「無理だ。諦めな。」 「いきなり死刑宣告!?」 まだ中間終えたばかりですけど3年生になってまだ3ヶ月すぎたばかりですけど! いやぁ決めつけるにはまだちょっと早すぎやしませんかね、夏はまだですよお兄さん。 これが10月11月なら流石の私でも現実見ますけどね、せめてそれまで頑張る権利を私にくれませんか? 「まだまだこれからだよ。ほら、スタートがマイナスだったらこれから伸びるだけってね!」 「随分とおめでたい頭してやがる。」 どうしたらそういう考えになるんだと、また吐かれたため息。 だってほら、しょっぱなから良いと後々転がり落ちるかもしれないじゃない?底辺スタートならあとは上るだけじゃない? 怖い物知らずって正にこのことじゃないですか。 これこそ正真正銘背水の陣!……って、これじゃダメなのか? 「…まぁ、その前向き加減は買った。この俺直々に付き合ってやる。」 「え?」 「不満か?」 「いいえそんなまさか!」 そんなそんなターレス様から教わることができるだなんて私恐縮でございます! これじゃ益々ターレス様と同じ学校に行くしかないですねやるしかないですね!! ……あれ、もしかしてこれ、ハードル上がってやしませんか? −は+になる運命なのです。 「次の期末、これ以上成績落としてみろ。お前の処女無理矢理にでも奪うからな。」 「野蛮人!!!」 back |