お互い貪るように求め合った最高気温30度超えの夏の真っ昼間。
流れる汗は情事のせいか気温のせいか、もはや分からない。
汗のせいでまとわりつくシーツがうざったくて仕方ないのに、私を抱き止めるこの腕はちっとも不快感がないから不思議だ。
特に会話をするわけでもなく、呼吸が収まっていくのを聞きながら互いの存在を確かめ合う。

確かな愛の余韻を感じるこの瞬間が好き。
窓から心地よい風が部屋に流れ込み、彼の鮮やかな髪をチラチラと乱して行った。
それが太陽にキラキラ反射して眩しい。
まるで太陽自身みたい。

今時じゃ珍しくなりつつあるかなり脱色した髪。
その発色は、あらゆるものを連想させる。

例えば太陽とか、
例えばひよことか、
例えば……








「誠、」
「なんスか。」
「向日葵、見に行きたいな。」


それ、俺の髪見て思ったっしょ。そう言って彼は優しく私の髪を撫でた。


日廻り

もう遠い昔の話。


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