それは劣等感。


















いわゆる彼は遺伝子レベルから恵まれた存在で到底私なんかが敵うはずもなくわかっているのだけれどこれは理不尽すぎるだって産まれたその瞬間から将来と力を約束されたようなものでそんなの結局親の力で貴方の力じゃないとボヤいたところで自分の産まれた時の戦闘力で全てが決まってしまうこの境遇ならそれも貴方自身の力だと納得せざるを得ない事実貴方はメキメキと頭角を現し子供のくせにそこらの上級戦士よりうんと強かったのだから仕方ないこれを俗に天才と言うのだろうそんな貴方の側にいると自分の非力さを否応なく痛感させられるので嫌いだから私は貴方から離れようというのにその手は私の腕を掴んで離さない抵抗しようにも天才的な貴方と所詮凡人な私とじゃ力の差は歴然なのでどうしようもない仕方なく私はあまりにも高い貴方のプライドを傷つけないように当たり障りのない言葉で説得を試みるベジータ様ともあろう方が私のような凡人を側に置いてはいけません私は貴方を駄目にしてしまいますもっと素晴らしい方を側に置いてはいかがですかしかし私を掴む手は弱まるどころか力を増し強く引かれたかと思えば気づくと貴方の腕の中だった私が驚いている
と相変わらずの自信満々な声でこう紡ぐのだ。










「貴様は大人しくこの俺様に守られていればいいんだ。」







象にミジンコ




なんて憎らしいのでしょう。






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