雑文
全てお一つからどうぞ｡
一人ぼっちの彼と待ちぼうけの私
視界いっぱいの、
ハリーアップ､ハニー!
異邦の風を聴きながら
君との恋の始め方その一
問われた銀貨三十枚の価値
スキャンダラスな指先か触れるふしだらな唇
はんぶんこの滅び
キラキラチカチカあぁ痛い
走るな、急げ。
バックファイアで空を飛ぶ
ABCと空白、煙草の匂い
死体置場はパステル模様
そこは馬と鹿の通る道です
手を繋いで眠ろう、そして夢を見よう
◆
記号的で官能的で懐古的な
涙の街のインソムニア
溶け出してから始まる幸せな終わり
まだ幼い彼らの恋物語
美しきトリニティノット
削られた世界の行方
写真越しの可愛い悪魔
矛盾冷覚、君とその感情
辞書を食べた天才がそれでも判らないと叫ぶ
アイスクリーム･エクスプレス
僕と君とあの娘の順序
午前二時、秘密のランデブー
僕と君とあの娘の順序
嘘しか愛せないと泣きながら
さて只今の仕合わせはいかがなものか？
◆
スカーレット･ロマンス
いいのか、僕の右手は爆発するぞ
泣きながら君が目覚める夢を見た
ケルビムの許されざる誤算
シナモンは背徳の味がするという
愛される僕を、君は
所詮鼓動は何一つも聞いてくれない
錆びた歯車と私の欠片で貴方は綺麗な愛を作る
恥じらう吐息は甘い棘のようで
永遠は朝が嫌い
覚えの無い最後を繰り返す救いの無い世界
漱石さん連行事件
樋口姉さんの浮気
やっぱり愛しいのは諭吉さんだけよ
そして狼は笑い転げた
◆
幸せは手と手を重ね合わせる事だと
堕ちて、広がる
終わらない意地っ張り
その指でなぞるは"マハル キタ"
さよなら泣き虫レインボー
空に逃げる一人の影
君の背中に2つ､
敗者に万歳三唱!
ストリキニーネ4g
マフラーを五回巻いた朝
6番目はいつだって大嫌い
回復見込は7％だなんて
スマイルは別料金(税別八万円)
キラキラしたその9秒後
ワルツの猶予は十日間
◆
宙ぶらりんの猫が鳴く
聞こえない金属音に耳を塞ぐ君は
名誉と恥辱
君がベランダに行きたいなんて言わなければ
私に世界をくれた人へ
未完成な良い子
夜汽車はアイラブユーを連れていく
囁かれた毒
貴方が泣いてしまわぬうちに
押せない"Enter"
銀色は言った、幸せになってと。
爆走クライシス
絆され上手と泣き落としボーイ
太陽が死んだ日
逆立ちしたら出来ました。
◆
青く匂う白
縛られたがりの君へ
林檎には毒があるのよと誰かが言った
いつかの君に貰った指輪、日に日に歪みが増して
キュンとさせ屋の末路
ときめきの中の言葉を拾って歩く先
大嫌いな君のプリン
季節が変わる音が聞こえたなら
腑抜け達のラブソング
言葉は見えぬ慕情を壊す
ヴェラノの夢は遠く儚く美しく
僕の不幸は貴方とその愛
愛という業など背負うものかと天使が言えば
二つの影は混ざって弾けた
教えてよ、貴方の罪