▼ブルースカイ/桜庭一樹
##amz_4150308209##あらすじ::ごくごく普通の女子高生の青井ソラはある日、偶然発生した時空の割れ目に巻き込まれる。中世ヨーロッパの魔女狩りに翻弄される女の子や、近未来シンガポールで暮らす大人になれない青年と会い、ソラは世界と繋がる。
ちょっとあらすじが雑いね……。精進します。
Amazonのレビューや桜庭一樹の作品の中では少し評価の低いこの一作。有名な作家のマイナー作品みたいな?
でもこれ傑作ですよ。
一部の舞台は中世ヨーロッパ。この時代には「少女」という概念が無かったらしいです。だから「女の子ども」であるマリーは、「若い女」でもない「少女」である青井ソラを奇妙な生き物としか捉えられません。「少女」という子ども時代は後々に作られたものなんですね。
次の舞台の近未来のシンガポール。大人になれない「青年」ディッキーは突然現れた逃亡者である「少女」ブルースカイを絶滅危惧種だと言い表します。
この2022年のシンガポールでは男性は今で言う草食系男子のように、女性は逞しく強くなっており、「少女」というものはいなくなっています。
一応三部もあるんですけど一番良いところなので特筆しません……。携帯でいつでも繋がっていたい「少女」、普通の女子高生だった青井ソラ。青井ソラが「少女」として時空を飛び、出会った人に色々な影響を与え、最後……。ラストシーン最高に好きです。
あかん、あらすじくらいしか説明出来ていないwww
なんだろう、確かに低評価の理由もわかるんですけど、この爽やかなラストとか時間SF的な世界観はホントに素晴らしいの一言なんですよ。桜庭一樹的時をかける少女みたいな。
大好きな一作です。
<< >>
(C) 2013-2014 耳朶