※ ほぼ会話文




 一月一日 元旦


「ねえ、初詣で行こうよ」

「嫌だ」

「何でさ」

「めんどくせぇ」

 社長とトムさんが元旦だからと休みをくれた為、俺は久しぶりの暇を持て余しながら自宅で寛いでいた。
 そんな時に突然やって来たのが、このノミ蟲。

「シズちゃんっていつも休みの日は家に居るでしょ?だからさ、たまには初詣でとかに行くのも良いと思うんだよね」

「俺は休みの日くらい家で寝てたい」

「でもシズちゃん、朝の6時に起きてから今まで一回も寝てないよね?眠そうに欠伸はしてるけどさっきからテレビ観てばっかだし、立ち上がったと思ったら牛乳取りに行っただけで戻ってきたり、換気扇の前で煙草吸ったりしてただけだよね?結局は暇なんでしょ?」

「うるせぇ。ってか、何で俺が起きた時間知ってんだ」

「俺が知らないことなんて無いんだよ。だからさ、取り敢えず初詣で行こうよ」

「うぜぇ……」

 どうしてだか知らねぇが無駄に初詣でに行きたがる臨也に対し、俺はいい加減付き合ってられねぇと思い少しだけ外出することにした。

 ──丁度煙草も切れたしな。コンビニ行って、序でに昼飯も買ってくるか。


「え、何々。やっと行く気になってくれたの?」

「違ぇよ」

「でも、財布も携帯も持ったってことは出掛けるんでしょ?初詣でじゃないなら何処に行くのさ?」

「コンビニ」

「仕方ないから俺も一緒に行くよ」

「……意味が分からねぇ」










「ねえ、これはどう?」

「それはデザートだろ」

「美味しいよ?」

「昼飯にはならねぇから却下」

「えー?まぁ良いや。でも、俺が食べたいからこれも買って」

「自分で買え」

「ケチ」

「……そう言えば、手前は何で初詣でなんて行きたがったんだ?」

「特に意味は無いよ?ただ、たまには何か元旦らしいことするのも良いかなって思っただけ。それに、初詣でならシズちゃんと一緒に出掛けられるでしょ?まぁ、結果的にこうやって一緒に出掛けてるから良いけど」

「……コンビニで良いのか」

「うん。だからお菓子も買ってね」

「………………」






20100501~


バカップルシリーズ

title by 確かに恋だった






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