「ァっ…」
ずっしりとした重く硬いものがおれの後孔に突き付けられた。愛撫もなければ慣らしもしない。と言っても愛のあるセックスなどしたこともないのだが。
「センセ、おれに興奮してるの?」
思った以上に彼自身が硬直していたのでおれはシャンクスに背を向けながら聞いた。
「興奮してないと言ったら嘘になるだろうな」
「性病で死ぬつったのはセンセーだよ」
「俺はいいさ。別にこの歳になってやり残したこともない」
空気を潰すような音がして、彼の陰茎がおれの肉を割り裂いて入ってきた。セックスの何が好きかって、この内側の肉が抉れてくような感覚が好きだ。そんなことを以前いつしかの男に話たら、セックスのし過ぎで頭がおかしくなったんじゃないかと言われたが。
「ぁ!…、ん…っ」
「声を抑えるのが癖なのか?」
「う、ぁ…声だしてほしいの…?」
「別にでけえ声で喘いでもらっても俺は構わねえぜ」
「…いいのか?ぁ…、いくとき、なんて叫んじゃうよ」
「所詮人が来ねえように設置された生徒指導室だからな…問題ねえさ」
「ん、ふ、のり、気なんだ、…あぁっ」
彼のが全て入り終わらないうちに腰の運動が始まった。彼が動きに合わせておれの中を突き進む。おれは机に爪を立てて額を擦り付けた。
「ァ、ああっ、センセ、慣れてるな」
「ま、そうだろうな…お前とは積んできたキャリアが違うんだよ」
「ひ、ぁっ!…そ、やってこ、こに連れてこられた人と、いつもセックス、してんのか…」
「全部が全部ではないが物分かりの悪いお前のような奴は、な」
「ーぅあ!ッ」
最奥をどん、と突かれる。おれはぎゅうと足を縮めて歯を食いしばった。セックスには完全に慣れていると自負していたのに、何故だろうこの男とのセックスは、次のアクションが予想できない。ましてやついていくことなど到底できなかった。それでいて巧みにおれの中を掻きわけていいところを探して、執拗に突いてくる。今までの男の中にこんな人間がいただろうか。
「い、ァっ…!すご、い…ぁアっ!」
「お前こそいつもそんな涎たらして喘いでんのか?」
「ァあっ…、まさか…こんな気持ちいいの…はじめて…っ」
「よく言うぜ。それも商売道具か」
「ちが、ああッ、センセっ、ぃあっ」
弱いところばかり突かれるものだから、おれはすぐに絶頂が近いことを悟った。いきそう、とシャンクスに訴えると彼は屹立した俺自身を手に取った。その根元をぎゅっと握られる。焦らすのが好きな男がよくやることだ。
「ぅ、やァ!…待って、いかして…っ」
「もう身体売らねえって約束できるか」
「…そんな、だって…生きてく、ためには仕方ねえ、だろうが…っあ」
「これからは俺がお前を養う。だからもうそんなことはするな」
「えっ…」
俺の家に来いと言ってるんだ。彼はそう言っておれを握ったまま再度腰を振り始めた。
「せんせ!ァあっ…!いく、いきたい、せんせ、アぁっ!」
すると絶妙のタイミングで彼の手がおれ自身から離れた。おれは背を逸らして声を上げた。
「ああっ、ひぅ、んあッ、ーアアッ!」
ビクンビクン。陰茎が痙攣する。おれは豪快に射精して足元にあった制服のズボンを酷く汚した。そしてすぐにシャンクスの精液が胎内を駆け回った。はあはあと荒く息をしておれは今の今まで垂れ流しであった涎を拭った。
「もう一度言う。俺の家に来い」
シャンクスに耳元で囁かれおれは思わず目を瞑った。そしておれは本能的に首を縦に振った。金銭的な面でもそうだがその前に、おれはもう彼の虜になってしまっていた。


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