どくんと大きな心臓の音がして、すぐに腹の内側にローの熱いものがぶつかった。ルフィは背中を反らして声を上げた。
「うぁっ」
いくらゴム人間だからといって前戯もなしに無理矢理突っ込むのは止めてほしい。神経までゴムになっている筈がない。しかしこんな乱暴なセックスがルフィは好きだった。
浅めのところでローが自身の出し入れを繰り返した。執拗に前立腺を刺激されて、びくびくと腰が跳ねる。
「ぁっ、んあ…、あっあっ」
ベッドのシーツを掻きむしると腕の包帯がぽろぽろと解けていった。
ここ毎晩、ルフィはしつこくローに抱かれた。最初は備え付けの医療器具を足で思い切り蹴りつけて酷く暴れたが、セックスの快感が分かるようになるとさほど抵抗もしなくなった。それどころか眠れない夜などは自分から誘うようになった。
「あ、アっ、ろ、ロー、っ」
ローがなかなか奥へ進んでくれない。前立腺も気持ち良いけれど擦られたいのはこんな所じゃない。
「ロー、ロー…っ!」
何度も名前を呼ぶとローは眉間に皺を寄せた。
「何だようるせえな」
「お、奥に…早く進めよ…っ」
するとローがずるっと自身を引き抜いたかと思うと、勢い良くルフィの最奥を抉った。いきなりの出来事に意識が飛ぶ思いだった。
「ンぁああ゙っ!や…」
「これで満足か?」
「はぁ、はぁ、ひぐ、ううっ」
ローの茂みが尻の肌を擽る。根元までずっぽり咥えているのだと思うと恥ずかしくて仕方なかった。それから完勃ちの性器を手に取って上下に扱かれた。ローの手と同じスピードで腰の律動が再開される。
「ァあ!あひ、ああっ!」
パンパンと肉のぶつかり合う音と、ぐちゅぐちゅと体液の混ざり合う音が互いの耳を支配した。ローと一緒にルフィも腰を振って更なる快感を貪った。
「あぁ、んひい!あっ!」
「今日はやけに興奮してるじゃねえか」
「うっ、んあっ!あんっ!」
豪快に何度も最奥を嬲られ、とうとう本当に意識が遠のいてきた。口から涎が滝のように流れる。いつの間にか目の淵に堪った涙もそのままに、ただローから与えられる衝撃に馬鹿みたいに喘いだ。
「ああっ!あっ、ろ、ああ!」
「よく絡みつくぜ、お前の肉。どうしても俺を放したくねえみたいだな」
先走りでぬるぬるになった鈴口に爪を立てられて、目の焦点が合わなくなった。血液が沸騰したように全身が熱い。そろそろ限界だ。
「ろぉ、い、いひ!出る、出るっ…!」
ルフィの言葉でローの動きが一層速くなった。首の据わらない子供のように頭をがくがくと揺らして、下半身に力を込めた。
「アアッ!んあ!―ぁああアア゙ーっ!」
「…っ」
孔をぎゅうぎゅうに締め付けて、ルフィは大きく背を反らして射精した。そしてローも歯を食いしばってルフィの胎内に精を吐き出した。
荒く息つぎをしていると、またローが動き始めた。受け止めきれなかったローの精液が結合部を潤す。ペニスを握られた手の運動も再度始まった。達したばかりのそこには厳しい刺激だった。
「ロー!やだ、いやだ…!」
「嘘つけ。奥はまだヒクヒク鳴いてよがってんじゃねえか」
「やめ、ああっ、んひっ…んあっ」
容赦なくローの凶器がルフィの中を掻き突いた。ルフィはシーツを握り締めて、首を伸ばしては只管濡れた声を上げた。痛いけれど気持ち良かった。ローから与えられる快感は亡き兄のことを忘れさせてくれる。だからルフィはローとのセックスが好きだった。