(ちくびにピアスをしています)


クロコダイルは強引にルフィの服をまくし上げて、少年の貧相な胸の丁度間辺りに舌を馳せた。うえ、とつまった声を上げた少年を尻目に、ただそこだけ只管に舐め続けた。
「な、んだよワニ…」
「俺の付けた傷はもう塞がったのか」
大層大きい黒革のソファに押し付けられたルフィは、傷?と首を傾げて目の前の大男を見上げた。男がすぐに眉間に皺を寄せて怖い顔をしたので、ルフィは小さな脳みそをフル回転させて過去の戦いを振り返った。そしてふと頭によぎる砂浜を捉えて、少年はあっ、と声を上げた。
「アラバスタのか」
立ち昇る砂嵐の中、胸に突き刺さる刃物の感触。走馬灯のようにあの日の痛みが全身の骨を震わした。
「もう傷跡すら残っていねえな」
残念そうに、また見方によれば悔やむようにクロコダイルは唇を噛んだ。そしてルフィの細い脇腹を撫でながら、その首筋を思い切り歯を立てた。キスマークよりも濃い朱が首に浮く。ルフィは噛まれた痛みに顔を歪めたが、クロコダイルは何一つ満足できなかったらしい。
「もう一度ここに穴を開けたい」
遠い昔の傷跡を探すようにクロコダイルがルフィの胸の間に人差し指の腹を押し付けた。
「バカ言うな!」
「じゃあここはどうだ」
クロコダイルの右手がルフィの小さい左の乳頭に移動した。ひ、と思わず息を呑む。
「ここにピアスでも刺してやろうか」
「ふっ、ふざけんなっ」
彼の指が突起をつたう。親指の腹で押し潰されるように刺激され、人差し指の爪でその周りを掻かれた。
「や、めろよ…っ!」
押し返そうにも乳首への卑しい刺激に気を取られて力が入らない。そんな状況で、自分の身体より何倍も大きな身体をした男に抵抗することは不可能だった。
「あっ…!」
今度はそれを口に含まれた。舌のざらついた感触に頭がフリーズしそうになった。そのぬるい作用から抜け出そうと上へ上へ身体を逃がそうとするが、すぐに腰を掴まれてしまった。
「ぁ、う…」
噛まれて突かれて潰されて、ルフィの乳首はあっという間に鋭く天上を向いた。はぁ、はぁと荒く呼吸をして脳が働き始めるのを待った。しかしルフィの脳が動く前にクロコダイルが次の行動へ出た。
「お前は俺のものだという証明が欲しい」
そう囁かれたのも束の間、鋭い針のようなものがルフィの乳首に宛がわれた。いやだいやだと首を振っても手遅れで、すぐに肉を貫かれる激痛が左乳首を襲った。ルフィは背中を弓矢のようにして悲鳴を上げた。
「あ、アア゙ぁっー!あっ!ひーっ、ひぅ」
乳首を貫いた針はルフィの乳頭を貫通するとすぐに引き抜かれた。休む時間も与えられず、傷の疼くその小さな穴に今度はピアスを差し込まれた。
「あっ、ああっ…!んくっ」
背をこれでもかという程しならせて、どうにかこの痛みに耐えようと歯を食い縛った。しばらくしてクロコダイルの手がそっとルフィの胸から離れて行った。激痛によって生み出された涙で濡れる目を自分の乳首に向けると、見事に小さなリング状のピアスがしてあった。胸の所々に血が舞っており、その痛々しさを物語っている。
所有の証、とはよく言ったものだ。しかしこの男の深い独占欲は底知れない。左の乳首だけで済んだのならまだマシな方だとルフィは頭の片隅で冷静に考えていた。
クロコダイルの手がまた左の胸へと伸びてきた。まるで神経を剥き出しにしたように敏感になっている乳首を、クロコダイルはぐい、とピアスごと指の腹で押し潰した。
「アヒっ、ああっ!」
冷たい金属の感触が直に伝わってくる。いつの間にかルフィは腰を浮かして尻を振っていた。そんな恥ずかしい少年をクロコダイルは嘲るように笑う。
「痛くて興奮しているのか?はしたないガキだな」
「あぅ、うっ、アアーッ!」
興奮していることを否定できない。ルフィは情けない気持ちで一杯になった。
とどめをさすようにピアスを二つ指で引っ張られ、とうとうルフィは背骨を震わせてズボンの中で射精してしまった。それを見兼ねたクロコダイルはルフィのズボンと下着を全て脱がし、腿に付着していた白い精液を指で掬って今度はルフィの右の乳首に塗りたくった。ルフィはぞっと寒気がして目を見開いた。クロコダイルの手に持たれた鋭い針の先が獲物を狙うように光ったのが見えた。


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