学パロ


昼休みにルフィとサンジが何か言い合っていると思えば、五限目を始めるチャイムと共にルフィが教室からバタバタと出て行ったのをローは横目で見ていた。
サンジは席に踏ん反り返ったまま煙草をふかしている。ローは流れるように教室に戻ってくるクラスメイトに逆らって、こっそりと教室を抜け出してルフィを追った。
足音を頼りに歩を進めていくと、校内の各階に一つずつある空き教室に着いた。電気の付いていない暗い教室に入ると、机の上に腰かける少年の影が目についた。
「…誰だ」
その影がローの存在に気付くと、そう小さく声を上げた。
「授業受けないのか?」
だんだんと目が慣れてきたようで、ルフィの大きな瞳に射抜かれるような感覚を覚える。
「それはお前も一緒だろ」
ルフィはそう吐き捨てた。明らかに少年は不機嫌だ。ローはルフィに歩み寄り彼の頬に手を重ねた。眉をしかめてふいとルフィが顔を背けたので、ローは少し腹が立って頬から顎へと手を移動させてこちらに少年の顔を引き寄せた。
「…離せよ」
「そんなに嫌そうな顔するなよ。こっちは慰めてあげようとしてんだぜ?」
「そんなのいらね、…っ!」
外見に相応しくない程可愛くない台詞を吐く口を塞いで、ローはルフィの細い身体を教室の床に引き倒した。ガタガタと机や椅子が揺れる音が響く。他の教室では普通に授業をやっているから、あまり大きな音を立てたら教師に気付かれてしまうかもしれない。ローは性急に次の行動に移った。

「う、ァ…サ、ンジがよ…」
「ん?」
「おれの、ことほっといて、女のとこばっか行くから…」
ふうんと言ってローがまた背後から腰を動かすと、ルフィは額を床に擦り付けながら小さな声で喘いだ。授業をサボり二人は密室の空間で情事に耽っていた。
ルフィはあまり抵抗しなかった。同じクラスメイトなのにローのことを知らないようだったが、きっと男にこうされるのは初めてではないのだろう。半分諦めたようにルフィはローに身体を委ねていた。
「それで喧嘩したのか?」
「おれが一方的に言っただけだけど、アぁっ…、ぁっ」
空いていた手でルフィ自身を握って扱いた。腰の動きのスピードを速めて少年を絶頂へと追いやる。だんだんと彼の声が上擦ってきた。
「ぁっ…すっげえ、くる…」
「そうだろ?あんな金髪やめて俺にしたらどうだ」
「ん、ぁっ…ああっ」
ローの遠回しな告白も虚しく、ルフィは後ろからの一突きでアッと顎を浮かせて射精した。白い液体が茶色い床を汚す。しかしローはまだ不完全燃焼状態だ。腰の動きを止めずに更に更にと奥を抉ろうとすると、途端に教室のドアが遠慮がちに開いた。
(チッ…)
とうとう気付かれてしまったか。確かにさっきのルフィの声は大きかった。扉を閉めていても廊下に響いてしまったかもしれない。ローはこの後受ける説教を覚悟して、ドアの方の目を向けるとそこに立っていたのは教師ではなく自分と同じ制服を着た、金髪の男だった。
「…何してんだよ」
サンジはローを見るなりそう言った。
いつまでも帰ってこないルフィを探しに来たのだろうか。どちらにしろ、この機を利用しない手はないとローは瞬時に思った。見せつけたい、今の俺たちを。
「気になるなら見てみればいい」
「…ルフィ…?」
机の脚の合間からルフィの顔が見えたのか、サンジは血相を変えてローに近付くと、はあはあと呼吸をしながらローと繋がったルフィを見て嗚咽を漏らした。
「…てめえルフィに何してんだよ…」
そして怒りの矛先はローへ。
「誰かさんに放っておかれて悲しんでた子猫を拾ってやったんだよ」
「ふざけんな…今すぐ離せ!」
しかしローはそんなサンジの命令には一切耳を傾けず、ルフィの身体の向きを変えさせ顔が天井を向くようにした。涙ぐんだ目がローとサンジと交互に捉えた。ローが今度こそと深くルフィの最奥を突いた。
「アぁっ…!やだ、サンジがいるのに…っ」
「見てもらえよ麦わら屋。他の男でいかされる自分をよ」
「やだ、サンジ、…ああっ…」
ふるふると首を振る少年は必至に快楽に耐えようとしていた。ローはそれを咎めるようにどんどんと最奥を突いては彼の臓器を刺激した。横ではサンジが食い入るようにルフィの醜態を凝視している。
「見られて興奮してるのか?またいきそうだな」
「う、さんじ、あ、さんじ、見んな、アっ」
どぷ、とルフィはまた達した。自分の腹を汚しながら、遅れて流れてきたローの精液も受け止めた。ルフィはぐったりと床に身を投げ出して薄く目を開いては涎を垂らした。
「はあ、はあ、さんじ…」
ルフィの涙声にサンジは生唾を飲み込むと、ローを押し退けて少年の身体の上に覆い被さった。懐抱するようにルフィを抱きしめる。さんじ、と言う嬉しそうなルフィの声が聞こえた。ローは舌打ちしたい気分になった。
(てめえらの仲直りのためにこいつ犯したんじゃねえっつの…)
ローは自分の下半身とルフィの尻がまだ繋がっているのを見て、絶対に離れてやるもんかと決意したのと同時に、五限目の終わりを告げるチャイムが鳴った。


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