がくりとルフィの両脚の膝が折れたので、エースは咄嗟にルフィの尻を掴んだ。しっかり立て、とその尻をわざと音の鳴るように叩く。ルフィの身体が大きく撥ねて、いたいっ、という虫のような声が聞こえた。
「お前が立ったままがいいつったんだろ?」
「でも、だって」
「煩いなお前は」
「いっ!…ぁ、ぁっ…」
エースが再度、ルフィの背後から腰を大きく振り始めた。壁に手をついていた少年は、後ろからの衝動に度々壁に額を打ち付けていた。もう足は使いものにならないようで、全体重を壁に預けている。
俺はそんな若い二人の男をベッドの上から見ていた。まだ朝の五時を回った頃だというのに、さすが体力の有り余る男は昨日のハードな運動さえ想像させない。まあどうせ今日もまた、昨日だけでは物足りなかったエースが先走ったのだろうとあやふやに考えながら、俺は腰を上げた。
二人の足元には既にルフィの吐き出した精であろう液体が飛び散っていた。ああまた掃除しなきゃなこりゃ。シーツも汚く汚れたし、またこっぴどくどやされそうだ。
朝から元気だな、と陽気に声をかけると、エースから酷い睨みを食らわされた。本当にこの男は可愛らしさの欠片もない。ルフィとは大違いだ。
ルフィと壁の間を割って入り、俺は少年を正面から抱き寄せた。はあはあというルフィの荒い呼吸と時々鼻をすする音。柔らかい黒髪を撫でながら、額の汗を拭ってやる。
「大丈夫か?」
「ぅ、…ぁ…、ぁ」
「本当にお前の兄ちゃんは加減を知らねえな」
「あんたにだけは言われたくねえ」
少年の兄は顔を一層険しくした。俺は口角を上げて、素早くベルトを解き自身を取り出すと、既に先客で一杯一杯のルフィの肛門に宛がう。彼の身体がより強張る。
「しゃん、くす」
「呼吸の仕方は前に教えただろ?できるな?」
ルフィが力無く首を縦に振る。エースが動くことにより生まれた小さな隙間目がけて、俺は一気にルフィの中に突入した。
「ア゙!…ぁ、アァ、あ゙」
びりびりとまるで電流でも走ったかのようにルフィが反応した。つい数秒前に俺の言った呼吸のことさえ何処かへ吹き飛んだのか、あ、あと繰り返しながらただただ涎を垂れ流しにした。無理に自身を押し込むと、その度にルフィが悲鳴に似たような掠れた声を上げた。
「い、ひゥ、ぁア゙!」
がつがつと二人の大男が一人の少年を貪る。
「ァ、いや、ア゙!もう、ぅ…ぁ」
絶頂が近いようだ。俺は咄嗟にルフィの陰茎の根元をぎゅっと二本の指で握った。やだ、いかして、と泣くルフィの両脇からはエースの腕が伸びていて、少年の小さな乳首を弄んでいた。
「ぁ、ヤ、ア゙!いき、たい、ァ」
びくびく。ルフィの身体が痙攣する。射精できずに達してしまったようだ。彼の身体がぐったりと俺に預けられる。頬を叩いても反応がないのでどうやら気を失ってしまったらしい。腰を動かしても可笑しい程に無反応なルフィを余所に、目の前の若き青年はずっと腰を振り続けていた。


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