※ぬるいですがつきことこたろうが戯れております、が、つきこが途中ぶち壊します
















ゆっくり押し出すように吐かれた息が熱くてじんわり肌が湿った気がした。撫でた髪が汗で少しだけ濡れている。カーテンの隙間、曇天を映すガラスから差し込む濁った光を受ける髪が好きだ。気障すぎるから言わないけれども。
空気はほんのり冷たいからその分体温が優しく感じられる。肩を掴めばしっとりみずみずしい肌が吸い付いてくる気がした。

「……外、」
「ん」
「静か、ですね」

同棲を始めて、こういう事も日常の一つに組み込まれて、月子は前ほど恥じらう事はなくなった。最近では生意気にも俺の事を可愛いなんて言ってくる。可愛いのはどっちだ。
少し荒くなった息、胸を上下させて月子は言う。寝転んでも首筋から鎖骨、胸へのラインの美しさは健在だった。悔しいな、お子様だと思っていたのに。もう立派におんなになってしまっている。

「雨が降ってるからな、静かな訳だ」
「そっ、か」

汗に濡れて額に張り付いた髪を書き上げてやればくすぐったそうに笑った。こういう所はまだまだあどけない。そのまま指を動かせば途端に表情が変わった。

「……っ、こたろう、さん」
「なんだ」
「……その、つけなくても、いいんじゃ」
「…………は?」

何を言うんだと思ってまじまじと見つめると、顔を真っ赤にさせた月子が慌てて視線を逸らした。

「あの、もう結婚、するんだし、そっちのが、やっぱり、琥太郎さんも気持ちいいんじゃないかと、」
「…………」

いや、確かに結婚するけども。ただでさえ年の差があって元教師と生徒で御両親に一体なんて挨拶しようかと考えているのに、その上できちゃいましたとかは洒落にならない。洒落にならないのだけど、俺の事を考えてくれているこいつは可愛い。

「……いや、」
「?」
「何でも、ない」

この先年をとってもきっとこいつに時々引っ掻き回されるんだろう。いい年こいて何やってるんだか、本当に
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