彼と私の事件簿
○月×日
私は今日、日直だったので放課後誰もいなくなった教室で日誌を書いていました。
そんな私の目の前に忍足侑士君がいます。
今まで同じクラスになったことはありません。
接点と言えばG組の私とH組の忍足君は体育が同じなことと、文化祭とか行事の時に一言二言話したことがあるくらいです。
忍足君といったら、テニス部レギュラーでイケメンでご実家はお医者様の狙ってる女は数知れずです。
そんな彼が、私にこう言いました
「俺ずっと七瀬さんが好きやってん。ちょっとひっぱたいてくれへん?その後踏んでくれると嬉しいんやけど…」
私の目の前にいる人はいったい誰なんでしょうか?
明日はお休みなのでお買い物に出かけようと思います。
終わり。
さぁ、日誌も書き終わったから帰ろっと…………………
……………………………………………あまりの衝撃に心閉ざしてた。
「あぁ、その蔑むような視線がたまらんわぁ。さすが七瀬さんや。」
ひぃぃぃぃぃぃ!!この人怖いよぉぉぉ!!
なんで頬赤らめちゃってんのぉぉぉぉぉぉぉぉ!?
「あ…の、忍足君だよね…?私その…」
「えぇねん、言わんくても!俺ずっと思ってたんや、七瀬さんてドSやろ?」
私、泣いてもいいですかね?
「…なんだこの変態」ボソッ
おっと、本音が…
「あぁぁぁぁぁん!!もっと言ってくれてええんやで!?なぁ、なぁ!」
誰でもいいから助けろこのやろぉぉぉぉぉぉぉ!
あの忍足侑士が床に膝ついてハァハァいってますよ皆さぁぁぁぁあん!!
「七瀬さんの足ごっつぅ綺麗やんなぁハァハァ」
「いやぁぁぁぁ!!触んなこのドM変態眼鏡がぁぁぁぁぁぁ!!」
どすっ!
「ハァン!」
ドサァ…
「やっ…やっちゃった」
思いっきり蹴っちゃった…
忍足君、動かないけどこの隙に逃げるが勝ち…よね?
夢よ、これは夢!
さぁ家に帰って宿題やらなくっちゃ。
今なら過去最速の速さで帰宅できると思います。
さぁ、走るんだ私!!
end
――――――――――倒れてる忍足君の顔が何か幸せそうだったのは見てない!
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