「雪先輩…」
「テツヤじゃないか。」


ある寒い雪の日。


「そんなとこ立ってないで座ったら?」
「雪先輩はここで何してるんです?」
「見て分かんない?」
「一応聞いておこうと思いまして。」

「サボり。」
「赤司君にいいつけますよ。」

「えええええ…!素直に言ったのに、テツヤの鬼畜。」

コートと赤いマフラーに身を包んだ先輩は
ベンチに座り、手にはコンポタの缶を手にして
寒そうにしていた。

「テツヤこそ練習はどうした?」
「今日は図書委員の当番があったので…」
「あぁ。」

「で、いかないんですか?」
「……………。」
「はぁ…」

コンポタを眺めたまま、何も話そうとしない○先輩に


「あと30分だけですよ…」
「てつ―!」


そんな会話をしていたのがほんの1時間前である。


「…でそれでね、先輩が…」

先程から彼女の話の中に出てくる先輩とは
雪先輩の1年上の今はいないOGの先輩らしい。

「電話してもメールしてもなかなか連絡来なくて…」
「忙しいんじゃないんですか?部活とか入ってとか…」
「それはない、ないよー。はっ…!?私という
ものがいながら浮気…!」

「……(ゾクッ)」

「テツヤ?」
「………雪先輩」
「へ?」

トゥルルルルルル……
〜〜♪〜〜〜♪〜…

「テツヤ!テツヤ!」
「…!?」
「先輩から今から会えないかって…!」
「え…!練習は…!」
「赤司に休むって言っておいて!」
「は?」
「じゃぁ…行ってくるね。」

“また来週…!!"

とか大きく手を振りながら
赤いマフラーを揺らしながらスキップして
行ってしまった。


「(…………まずい。)」


雪先輩を見送り、その後体育館へ向かうが…

「テツヤ…」
「……!?」
「雪はどうしたんだい?」
「今日は休むそうです。」
「へぇ…」


体育館へ顔を出すと桜波さんと桃井さんが
泣きそうな顔をしながら…屍のように転がっている
部員の面倒を見ていた。



どちらを選ぼうが地獄行き
(そこには大魔王がいました。)


「逃げれるとでも思ってるのかい?」
「あっ…赤司君…」
「フフッ…」






*******************
エセ黒子と赤司。
最近お熱なんです。







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