※本編IFでヒソカ×シュウ
※本編には絶対関係ないですが、それでも大丈夫、何でも来い、な方のみどうぞ。
相変わらずコイツはキスが上手い、とぼんやりシュウは思った。
自分も決して下手ではないと思うのだが、いつだって翻弄されるのはこちら。あまり嫌とも思えない自分は、随分と変わった。
「んっ……ふぅ」
「イイよ、その顔…そそるね◆」
漸く離された唇は唾液で濡れ、多分目も潤んでいる。それがわかる程度には、まだ冷静ということ。
「そりゃあ、あんだけ長いのされたから」
口から飛び出す声は、いつも通りに平坦だ。
「でもさシュウ……状況、わかってるのかい?」
「ん、私がヒソカに押し倒されてる」
視線を前に向けると、正面にヒソカの顔。メイクを取り、髪を下ろし、ついでに上半身は裸だ。
たまに髪から水滴が降ってくるので、恐らく風呂上がりだろう。
「付け加えるのなら、2人きりの密室、ベッドの上。しかも何故か薄暗い」
「僕がカーテン閉めたからね◆」
「知ってる」
これから何が始まるのかも、わからない訳がない。初めてではないのだし。
「これから何をしようとするかも?」
「馬鹿にしないで。わかってるに決まってるでしょ」
「……いいのかい?」
躊躇うなんて珍しい。戸惑っているだけだろうが。
遠慮なくくると思ったのに、と心の中で思うと、小さく溜め息をついた。
「あのさ……」
聞く体勢に、僅かに隙を見付けてシュウは、ヒソカの唇に噛み付くようにキスをした。
唇同士が繋がっている時間は短く、先程の続きを告げるために口を開いた。
「据え膳食わぬは……じゃないわけ?」
「……ククッ、イイねェ◆ じゃあ、いただきます」
「はいはい、どうぞご自由に」
どうせ蹂躙されるなら、こちらから仕掛けたっていいだろう。
小さく笑って、降ってくるキスの雨に身を委ねた。
121210
本編では絶対デレない朱雨にデレて貰ったらこうなりました。こういうの結構好きです。
ヒソカが若干よくわからない……。
ちなみに、ここで食わなかったら、後でボソッと「ヘタレ」と言われます。
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