皆さまごきげんよう、音苑でっす！
なんかいつの間にか終わってた中学生活の代わりに、今日からついに！　高校生です！


…つっても校舎とか変わんないしさー、それどころかフロアすら変わらないからさぁあ。自覚０なんだよねぇ。
し か も ！ ！　教師が変わらないんだよぉぉぉお！　何それ地獄！！　イジメ！？


……まあ、今年からは愛しのゴンとキルアも同じ校舎だもんね！
よっしゃあぁ！！　なんか頑張れる気がしてきたぁぁぁあ！！！


「おはよう、ネオン。珍しく早いのだな」
「あ、おっはよー、クラピカ！」


後ろから昨年のクラスメート兼親友(一方通行？　そんなまさか！)であるクラピカから声をかけられた。
なんか余計な一言混ざってたけど気にしないよ！　事実だもの！


「あたしがクラピカより早いってすごくない！？」
「私の方が家は遠いのだが」
「気にしなーい、気にしなーい」


クラピカの前にいた事実だけで十分さ！　ふははは。


「てかさ、また同じクラスがいいなぁ」
「そうだな。まあ、別々の方が私の精神面的にはいいのかもしれないが」
「担任変わってればいいなぁぁあー！」
「うるさいぞネオン。気持ちは痛いほど理解できるが、私に迷惑がかかるので公共の場では静かにしてくれ」


あの担任はいろんな意味で問題でしょう！　教師としての在り方とか。てゆーか何故あいつは教師になったんだ。

…ん？　そういえばさっきクラピカさぁ……


「えぇぇぇ！？　周りに迷惑とかじゃなくて“クラピカ”に迷惑ぅう！？」
「それが迷惑になると言っているのだよ」
「…………さーせん」


やめてそんな呆れ果てたような生温い目はヤメテー！　ガラスのハートが粉砕するから！！


「防弾ガラスのハートの間違いだろう？」
「えっ、うっそ口に出てた！？」


＊


クラス替え発表＆担任発表終了。燃え尽きております。

いや、だって…さぁ。


「だぁぁぁあっ！！　なんで担任変わってないの！？　嫌がらせ！？　ねえこれ嫌がらせだよね！？　むしろ嫌がらせ以外に何があるのっ！？」
「ネオン、お前はもう少し静かにできないのか？」
「こればっかはマジで無理！　もう有り得ないからっ！　最悪ぅぅう」


なんでっ………なんで担任がまたヒソカなんだぁぁあ！！　くっそ担任決めたの誰だよ！　そんなにあたしに嫌がらせしたいのかよぉぉお！

……泣いていいですか、切実に。

不幸中の幸いは、クラピカが同じクラスだったことくらいかな！


「はぁ……とりあえず教室に行くぞ、ネオン」
「えぇー…もうあたし帰りた「行くぞ」……ごめんあたしが悪かっただからその黒いオーラ引っ込めて」


とりあえず、今日からあたしは１年５組の生徒になりました。

…帰っちゃ駄目かな。

……クラピカが許してくれないよねわかります。


＊


入学式……はもうとっくに終わってて(ていうか中高一貫だから高校の入学式は一瞬で終わる)、ホームルーム中！　ホームルームは略してHL！　だった気がする…。


「…ホームルームの略はHRだよ、ネオン」
「え、嘘っ！？」
「ネオン一回中学生やり直してくれば？」
「うわ、シャル超いい笑顔」


シャルことシャルナークは……なんつーかまあ、モテる。こいついいの顔だけだよ！　みんな騙されてるよ！！


「ネオン、今思ったこと、一字一句違わず言ってみて」
「……ごめんなさいシャルナーク様ナチュラルに人の心読まないでそしてその黒い笑顔引っ込めて！」


心臓に悪いからぁぁあ！　もうやだこいつ！


「話題それてるんだけど。ホームルームの話してたんじゃないのかい？」
「はっ！　忘れてた！　なんでHRなのか教えてくださいマチ様！」


マチは、うんあれだ。クールな美少女。可愛いよね！

あ、ちなみに担任の変態ロリコンことヒソカはまだいないよ！　初っ端から適当だね！　一生来んな、なんて思ってないよ！


「ホームルームは英語にすると、Home Roomになるでしょ。だから頭文字を取ってHR」
「なぁるほど！　さすがマチ！」
「ちなみに朝とか帰りのホームルームは短いから、最初に短い、って意味のShortの頭文字のSを付けて、SHRって言ったりするね」
「じゃあ長いのはLHRだね！」
「なんだ、ネオンLongって単語は知ってたんだ」
「馬鹿にすんなシャルナークぅぅう！」


これでも高校生なんだからなぁぁぁあ！


「ネオン、少しは静かにしようという気はないのか？」
「いやだってまだヒソカ来てな…」
「他のクラスは既にHRが始まっているのだぞ。いくらあの教師としての在り方を間違えたような担任が来ていなくとも、他のクラスへの迷惑は考えるべきだ」
「出ましたー、クラピカの毒舌タイム！　……あ、ごめんそんな冷たい目で見ないでぇぇえ！！」


うわぁぁぁん！　このクラスの癒しはマチだけだよぉお！！


＊


「じゃあ、ひとりずつ自己紹介しようか◆」


大変不思議なことに、ヒソカが、あのヒソカが真面目なこと言ってるよ！　来るのは異常に遅かったけども！　15分くらい遅刻してたけど！　ともかく、びっくりだよあたしは！

……昨年は酷かったもんねぇ。そりゃもう、思い出したくもないほどに。


「ボクはこのクラスの担任のヒソカ◆　嫌いなものは死んでる人。好きなものはネオンかな◆」
「黙れロリコンーーーっ！！」


前言撤回！　ぜんっぜん真面目じゃない！　死んでる人ってなんだよ！
それと、お願いだから高校入って早々、目を付けられるような発言すんのやめてください、切実に。顔はイケメンなんだから、妬む女の子多いんだよ……。

あたしこんなヤツに好かれても少しも嬉しくないから！　１ミクロも嬉しくないからっ！！　ていうかむしろ嫌ってくれ、なレベルっ！


「酷いなネオン、キミとボクの仲じゃないk「あたし的にはもう二度と関わりたくないけどね！」……◆」


ああもうホントにむかつく！
あとお願いだからクラピカ、そんなに冷たい目で見ないでぇえ！！　悪いのあたしじゃなくて、ヒソカだから！！　こればっかりは、あたし被害者だからぁぁぁあ！！


＊


「あー、もう。立ったついでに自己紹介します」


もう十二分に悪目立ちしちゃったし、このまま自己紹介してしまおう。もうヒソカなんて嫌いだぁあ！　…あ、もともと嫌いだった。


「ネオンです。好きなものはクラピk（ドガッ）…あいたっ！！　ちょっ、クラピカ筆箱投げないでよ、お茶目なジョークだからさ！　好きなのはマチだよ！　えー……ああ、あと嫌いなものはヒソカです。ぜったいこれだけは譲りません。これから１年、よろしくお願いします」


途中クラピカに筆箱投げられたとか、ヒソカが傷付いたフリをしながらニヤニヤしてるとか、あたしそんなん知らないから。前者はともかく、後者は視界にもいれたくないから。切 実 に ！ ！


あたしが作った、『立ったからついでに自己紹介！』な流れに流されて、次に自己紹介したのはクラピカ。


「名はクラピカという。好きなものは特にないが、あえて言うのならば読書は好きだ。嫌いな事は周囲の迷惑を考えずに騒ぐことだ」


……知らないよ。嫌いな事の時に物凄く視線を感じたなんてあたし思ってないからね！


ちなみにマチの自己紹介は、

「マチだよ。好きなことは…あー、裁縫とか編物とか。嫌いなのはネオンに同じくうちの担任。よろしく」


シャルナークは、

「シャルナークって長いから、シャルって呼んで。好きなのは、機械弄りとかかな。嫌いなのは……まあいろいろ」


シャルのいろいろの含みが気になるね！　そして相変わらず気の合うマチ。


そんなこんなで、とりあえず高校生デビューはおーしまいっ！！



高校生になったよ！

(え？　テンション高すぎる？) (いえいえ、これがあたしの通常営業！！)


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