Memo | ナノ


>>↓設定/二期を早回しで見た結果がこれだよ!

*act.15 霜月美佳

「……やり難ッ」

新入り監視官である霜月美佳がオフィスから出た途端、ぐだっと刹香はデスクに突っ伏した。

「宜野座サンより酷いねアレ」
「俺の目の前でそれを言うか」
「だってさ。宜野座サンも思わなかった?」

未成年であるにも関わらず職業判定を受け、公安局に就職した変わり者。その割には執行官に対する態度が厳し過ぎるように思えた。まるで、自分の色相が濁ることを恐れているような、そんな雰囲気だ。

「配属初日で緊張していただけかもしれないけど……」
「常守監視官にはそう見えましたか?」
「……正直、」

見えなかったかな、と苦笑い。思えば常守は、慣れてしまえばやりやすい監視官だ。その態度は、霜月には不服な事柄であるように見えるだろうが。

「彼女の態度が普通だろう」
「宜野座さん?」
「潜在犯と時間を共にすることで自分の犯罪係数が上昇するのではないか、と不安になるのは、おかしなことではないからな」
「……宜野座サン、それ自分で言ってて悲しくならないデスカ」
「その敬語も耳に痛いな」
「それ言うだけの余裕が出来て何より」

くすり、と笑う刹香も、宜野座が執行官になる少し前までのことを考えればかなり改善された現状である。あの頃は、滅多に弱みを見せない刹香が常守や六合塚を前に弱音を吐く程の憔悴ぶりだったのだ。

「三永も」
「ん?」
「俺を笑えるだけの余裕が出来たようで何よりだ」
「な……っ、に言ってんの。変わったね宜野座サン」

意表を突かれた刹香は、驚いたように目を瞬かせていた。



弥生ちゃん何故か不在の上、朱ちゃん途中でログアウト。ギノさんとの会話が書けたので満足。



*act.16 酒vol.2

「まさか宜野座サンから誘われるとは」
「一番誘いやすかったからな」

酒の話である。
征陸が残した酒、その殆どは息子である宜野座のものになった。しかし元来、宜野座は大半の一般市民と同様に酒を飲まない質であったし、さして強いわけでもなかった。好んで酒を飲む大半は、色相や犯罪係数の悪化を気にしないで済む執行官だ。

「好きなんだろ」
「まあね。縢とはよく飲んでたし」
「……そうか」
「あ、ちょっとやめてよ。暗い雰囲気で飲むのは嫌なんだけど」

さらっと縢の名を出した刹香は、涼しい顔をしている。狡噛のようなプロファイリングは宜野座には出来ない、刹香は見た目通り本当に吹っ切れているのだろうか。

考えても仕方がない。宜野座は思考を打ち切った。
空元気が出来るだけ元気、とも言える。以前のような憔悴状態から抜けただけでも良いことであろう。

これまた征陸の遺品であるグラスを渡すと、刹香は目を細めて「懐かしいな」と呟いた。

「配属早々、飲むのに付き合わされたっけなぁ」
「配属された頃は未成年じゃなかったか?」
「十八だったかな、確か。潜在犯に未成年も何もないって言われたんだよね」

二人分のグラスに琥珀色の液体を注いだ刹香は、内一つを宜野座に持たせる。

「飲みすぎは身体に毒でも、適度な飲酒はストレスを軽減するらしいよ」
「……監視官時代にも飲んでいれば良かったな」
「あっはは」

苦笑いで酒を否定してきた過去を自嘲した宜野座は、笑う刹香のグラスに、軽くグラスを当てた。

チリン、と軽やかな音が部屋に響く。



飲酒ギノさんにガタッってなったので。ギノさん難しい……。いろいろおかしいのはスルーで。



*act.17 パン
※会話文

「やっぱりホームベーカリー買おうよ」
「あー……」
「気のない返事だね。ってかないと不便じゃないわけ」
「なくてもパンは作れっからねー」
「料理に関してはやたら器用だね縢は」
「刹香ちゃんも料理に関しては注文多いよな」
「…………うっさい」
「え、何で!?」



後日「刹香ちゃんホームベーカリー買ったよ」と縢りから報告を受けて内心大歓喜な刹香。ご飯よりパン派なのでした。くだらない上にまた短い……。

2014/11/24 23:56

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