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>>平門さんの嫁(他称)

サンプル文。

※状況設定が曖昧というか雑



もうそろそろかな、と弥は自室の時計を見遣った。日付が変わるのを確認した、丁度そのタイミングでドアが開く音がして、弥は口元に笑みを乗せて振り返った。

「お疲れ様、平門。何か淹れましょうか?」
「いつも悪いな。珈琲を頼む」
「気にしないで。好きでやってるんだもの」

入って来たのは思った通り平門だった。仕事先から帰ってきたばかりなのだろう。普段と変わらない様に見えてその実、疲れが見え隠れしていることに弥は気付いていた。

「今日は燭先生の所でお酒飲まなかったのね」

確か今日は、朔を含めて燭の所での用事もあったはずだ。朔もいるのなら飲んで来るものだと思ったが、平門からアルコールの気配は無い。

「弥の珈琲が飲みたくなってな、朔の誘いを断ってきた」
「珈琲くらいいつでも淹れるのに」

くすくすと笑いながら、当たり前のように椅子に腰掛けている平門に珈琲を手渡す。自分用にはホットミルクを淹れて平門の隣に座った。

「仕事、立て込んでるんでしょう?」

珈琲に口を付ける平門を見ながら、労るように。

「何故わかった?」
「珈琲よ。普段こんな時間に飲まないでしょう」
「……流石だな」
「私の目はごまかせないわよ。……無理するなとは言わないけど、体調に気をつけて」

悪戯っぽく笑って見せた、そのすぐ後にはいつものふんわりといつも通りの微笑みを浮かべた弥に、平門は目を細めて髪を撫でた。

「そういうお前こそ、眠いんだろう?」
「あら、バレちゃった?」

首を傾げて、眠気を看破されたことで気が抜けたのか、小さな欠伸を一つ。

「俺のことは気にせず、ちゃんと寝るんだぞ」
「平門よりは寝てるわよ。今日もこれ片付けたらもう寝るわ」

空になったカップを二つ、簡易キッチンのシンクに運ぶ弥に「手伝うか?」断られる前提の問い掛け。

「平門は早く仕事を終わらせて休んでください」
「善処しよう」
「……もう」
「お休み、弥」
「お…………、お休みなさい」

答えようとした瞬間に軽く唇を奪われて、瞳を瞬いてから微笑んだ。



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これで付き合ってないんだぜ。無理ある……けど譲らない。

2013/11/28 22:10

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