ポケモンちゃんねるの情報やポケセン、フレンドリーショップやサンギタウンの民家の人達に聞き込みをした結果、サンギタウンはまだトレーナーになって日が浅い人ばかりらしく周りのトレーナーの手持ちや野生ポケモンのレベルはとても低い。
サンギタウンから西に進んだ先にあるヒオウギシティはサンギタウンからも町の一角が見える位高い場所にあるのが分かる。
東に進んだ先にあるタチワキシティには港があり、其処から別の町へと行く事が出来るらしい。

そして、どちらにも。

「ヒオウギシティには真理を求める者、チェレンが。タチワキシティにはポイズンライフポイズンライブ!ホミカがそれぞれジムで挑戦者を待ってるんだ!」

ポケモンジムがある、らしい。


「いいじゃん、手始めにヒオウギから制覇してこうぜ?」

昼ご飯のピラフをスプーンに盛りに盛ってもしゃもしゃ食べては口端に米粒をくっ付けるフワライドが私の隣で首を傾けてみせる。この御方イケメンなくせしてポケモンの時は可愛いし意外と食い意地張ってるし。取り敢えず米粒は取ってやる。

「付いてるよ」

「さんきゅ」

毎食がっつり食事を摂るフワライドに対して向かいに座る二人は至って小食である。今日の朝食であるピラフと野菜スープもジュペッタは一口ずつ食べてお腹一杯、グレイシアは冷めてから二口か三口食べてもうご馳走様。
木の実は自分の好みの味であれば幾つかは食べる為、単なる嗜好の違いだろうと結論付けた。それじゃあポケモンフーズや木の実の方がいいのだろうかと以前二人に聞いたのだが、二人は口を揃えて「ヒトの時は私が作ったご飯を食べる」と言って聞かない。真意は未だに分からない儘、ダメダメトレーナーは今日もせっせとご飯を作っています。まる。

「取り敢えずヒオウギまでの野生は全逃げ、ジムの前哨戦はフワライドとジュペッタに任せてジムリーダーはグレイシアに戦ってもらおうかな」

「ま、俺相性悪いみたいだし…バトル出させてもらえるだけありがてぇわ」

「まかせて」

少なめによそわれたピラフが冷めるのを静かに待ちながらグレイシアがぐ、と拳を握り締める。
ヒオウギジムは初心者の門だというし今いるメンバーは四天王やシロナさんを倒した実力もある。食卓には正直楽勝ムードが漂っていた。
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