財前とメリーの昼休憩in立海(庭球)
「はい、光。あーん」
「んまっ。先輩、ほんま料理上手いっすわ。いつでも嫁に行けますね」
「嫁なんて大袈裟な。春巻なんて誰でも作れるよー」
「や、俺作れへんもん。春巻なんて久しぶりに食うたし」
「春巻美味しいのにねぇ」
「おい」
「…何すか、ユウジ先輩。邪魔せんとって下さいよ。あー、ほんまきしょいっすわぁ」
「きしょいのはお前の方じゃ阿呆!仏頂面であーんしとるの見せられる此方の身にもなれ!!」
「金色くーん、一氏くんが煩い」
「黙れや一氏ィ!」
「こっ、小春…!せやかて財前が…!」
「だーいすきなメリーちゃんが午前は立海の部長さんに持ってかれちゃって拗ねとるだけよー!」
「立海の部長さん?」
「幸村くん、立海テニス部の部長やで。自分知らんかったんか」
「白石…アンタいつの間に背後に…」
「おっ、メリーの弁当はバランス良し彩り良しや。絶頂な弁当やな!」
「わ、わたしのおべんとうがけがされた…」
「俺の先輩に何しとくれとんのですが部長。ちゅーか先輩ら此方来んといて下さいキモいっす」
「幸村にあげてこよう」
「えっ。先輩っ、何処行くんすか」
「え?幸村に弁当あげに」
「俺が食います」
「食べ過ぎ良くない。直ぐ戻るから大人しくしててね」
「……」
「……財前、何かスマンな」
「ほんまっすわ部長イップスされてまえ」
「メリー絡みやと言葉のキレが数段増すな」
「愛の力やねぇ」
「幸村ー、私のお弁当食べない?」
「お前の食べかけなんかいらない」
「えーマジか。どうしよう私もう食べたくないのに」
「ひっくり返したの?」
「いや流石に親戚とはいえひっくり返した物は食べさせないよ…。いや、白石の絶頂の呪いがさ…」
「…さっきの白石の叫び声はそれのせいか」
「…なんかごめんね、煩くて」
「まぁ煩いのは事実だけどメリーが楽しいならそれでいいよ。あ、仁王。お前全然ご飯食べてないしこいつの弁当食べてよ」
「は?」
「は?じゃないよ。お前その昼飯何なの?ふざけてるの?ウィダーだけとか午後の練習それで乗り切れると思ってるの?これは部長命令だ、食べろ」
「え、えー…いいよもう、食べる人居ないならうちの一年に食べさせるよ…」
「いいよ、うちの仁王が食べるから」
「私その仁王くんらしき人に超睨まれてるんだけど」
「はい柳生、無理矢理にでも口に詰め込んどいて」
「は、はい…」
「……幸村、楽しそうな顔してるよ」
「気のせいじゃない?ほら、お前はもう戻って。お前にべったりな後輩が此方睨んでるし」
「は?まっさかー光がそんな事するわけな怖ッ!!何あれ怖ッ!!」
「早く戻れよ」
「う、うん…何かごめん。仁王くんもごめん…」
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