パシリ生活スタート







最悪、最悪だよ
そんなさ、5秒以内に教室から応接室に来い、なんてさ
無理に決まってるじゃん、分かってるじゃん


なのに、何で殴るかな




「どうしたの、そんなに嬉しそうな顔して」

『雲雀さん、これが嬉しそうな顔に見えるなら、眼科に行くことをおすすめします』

「心配しなくても大丈夫だよ、視力は両目共2.5だから」

『マサイ族かよ。ってゆうか心配してねーです。
冗談いいですから、早く用件言ってください』

「この資料に判ついといて。ちなみに今日中ね」




そう言って、雲雀さんは、机の下から、ごっそりプリントを取り出した。
高さにして、およそ5メートル



今日中とか、不可能でしょ




『無理です』

「断る権利はないよ。無理、じゃ無くてやる」

『ええええええぇぇぇっ!!!?』

「出来なかったら…咬み殺す」




横暴ゥゥゥ
ちくしょう絶対いつかこの男ぶっ飛ばしてやる




「あ、仕事やる前にお茶入れて(僕に)」

『この我がままっ子がァァァァ!!!』

「僕にそんなこと言うなんて、いい度胸してるね旭?」




その後もちろんのこと、殴られた。グーで


とっくに、学校が終わった。
何時間前に、ホームルーム終了のチャイムが鳴ったんだろう。

あ、やべおなか鳴りそう




「まだ、終わらないの?」

『はい…すみません』




こんなんなら、自分でしたほうが早かったかな、と呟いて、雲雀さんは、応接室から出て行った。


最初からそうしてください




『………いつまで続くんだろう、このパシリ生活』




ってゆうか、雲雀さんどこ行ったんだろう?
あたしが遅すぎて、愛想尽かしちゃった?


あ、帰ってきた




「はい」



雲雀さんは、短くそう言うと、何かを、あたしに向かって投げた。
暖かい、なにか




『………へっ!?






缶コー、ヒー…?』

「飲める?」

『あ、え………あ、有難うございます』




雲雀さんの、まさかの優しさ
やばい、きゅんて来た、今




「早くしてね、仕事」

『は、はいっ(あ、手伝いはしないんだ)』




雲雀さんの、ツンデレ部分発見






パシリ生活スタート

(雲雀さん、まさか、いい人?)
(何で今更気付くの?)
(え?今更…?)










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