カツカツと床を打ち鳴らしながら長い長い廊下を歩く。次の授業は休講になってしまい、せっかく準備した荷物を部屋に戻すのも億劫な俺は行く当てもなくホグワーツをさ迷っていた
入学してもう6年になるが、別に好奇心旺盛でも悪戯好きでもない俺はほとんどこの学校を知らない。よくこうやってふらふら歩いては見つけた扉を擽ってみたり絵の住人と会話を楽しんだりしているが、目的もなく歩く俺はもうその場に行くことはできない
「…さて、どうしようか」
つまり道に迷った
もうすぐで夕食時。毎回すぐに帰れはしないのだが、いつも親切なゴーストだったりお喋りな絵画の婦人だったりに道を案内してもらう。しかしいかんせん今いるのはどこか地下の廊下なのだ。こんな陰気臭いところに絵はかけられていないしゴーストも近くに見当たらない
困った。友人が俺を待っているかもしれない
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ほんとはこっからリリーと会わせようとしてました