俺は今現在、進行形で凄くイイモノを見ている。簡単に言えば静ちゃんが俺に向かって投げたごみ箱に近くの女の子が巻き込まれた、なんだけど。でも俺的にはこんなに動揺している静ちゃんを見れて楽しいよ


「あっはは、静ちゃん等々やっちゃったねぇ!こんな街中で暴れるからだよ。自分の力が嫌いな癖にそれを使って俺を殺そうとするなんてさ、勿論俺は死にたくないし逃げるのを分かってるよねぇ、ちゃんと頭を使って殺しにこないとダメでしょー。その結果がコレだなんてお笑い草だね。馬鹿としか言いようがないんじゃない?」


「……」


おや、無視
てかさ、静ちゃんは放心してる場合じゃないんじゃないかなぁ。その子、死んじゃうんじゃない?教えてあげる訳ないけど


俺達の周りでは先程まで外野に徹していた人間たちが外野らしく騒ぎ立てている。五月蝿いよね、正しく蝿のようだ。ぶんぶん飛ぶことしかしないでなんにもしようともしない。この子の心配をしているつもりで何にも考えちゃいない。馬鹿ばっかだ


ちらりと可哀相な女の子を見てみると痛そうに、血を流している。運が悪いよねぇ君も





「…っぁ、う」




あ、生きてた
死んでるかと期待していたのに残念



ようやく活動を開始したシズちゃんは背中をちっちゃくして彼女を揺さ振ってるけど、ハハ




「オイ、オイお前、オイッ…!」



ほーんと静ちゃんて馬鹿だよねぇ。その子、殺したいの?

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尻切れトンボ


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