「リップ家に忘れた」
「あらま!」
「あらまじゃないよもー…薬局で買って来ようかなぁ」
「一日くらい良いんじゃないの?」
「最近唇乾燥ひどいんだよねーほら…」
「…」
「?なぁに」
「唇差し出しちゃってやだもう!やらしい!やらしいよ名前ちゃん!お母さんそんな子に育てた覚えはないわよ!!」
「今すぐリップ買って来い」
「すみませんでした」
「ったく…これだかられいちゃんは…」
「これだかられいちゃんは素敵って!やだもー惚れ直しちゃったー?」
「…」
「…」
「はぁ…」
「諦めないで!」
突っ込んで突っ込んでと駄々をこねるれいちゃんを放置して唇をなぞると、やはり今日も状態はあまりよくない。
「乾燥そんなにひどい?」
「…ここらへんねーちょっと皮剥けてるの」
「んー…あーあ本当だ…痛い?」
「ううん痛くないけど気にはなる」
「そっかー…あ、じゃあ」
「んー?ん、む」
ぺろ
「…」
「あれ、舐めるのって逆効果だっけ」
「…」
「まぁいいか!」
(…はっ!よ、よくないよくないよれいちゃん何してんの!)
(キッスだよ!)
(それだけじゃないよ舐めたよ…!)
(まぁまぁ落ち着いて落ち着いて!そんなんじゃ今日一日もたないよ!)
(一日!?)
(まぁとにかく今日は)
乾く暇なんて与えませんから