「しょーうー」
「おー…」
「お疲れだねどうしたの」
「那月が…翔ちゃんへのチョコレートですよぉ〜とか言って朝からチョコと名づけられた黒い物体Xを食卓に出してきてな…」
「わ、わぁー…」
「はぁー…むりやり口に捻じ込まれてまじ死ぬかとおもった」
「それはご苦労様です」
「何で朝からチョコだよ…あーまだ口の中気持ち悪ぃ」
「え………うーん…そうだお口直しになるかは分からないけど…」
「お、ありが…って…チョコ?」
「はいあーん」
「あー…は!!?ば、おま、ばかか!ばか!」
「奪い取らなくても…」
「お前が馬鹿なことやるからだろ!ったく…ん、美味い」
「愛情たっぷり生チョコですよ」
「愛情たっぷりて」
「頑張って作りました!」
「え、手作り!?へぇーすげーなめちゃくちゃ美味いぜ!」
「よかったーありがと。これ全部翔のだから食べていいよ」
「えっマジ!?いいのか!?」
「うん…ねぇ」
「んー?(もぐもぐ)」
「………今日ってねバレンタインなんだよ」
すっかり忘れてた翔ちゃん
(あれ、翔の動きが止まった)
(………え)
(じゃあ私そろそろ教室戻るね1限始まるし)
(ちょ、ま、え)
(翔もはやく来ないと遅刻しちゃうよ)
(ま、おま、何で)
(ちなみにそれ、翔にしか作ってないから)
(…!!)
(じゃあそういうことで失礼します)