「真っ暗闇なう」

「いきなり停電するとは思いませんでした…」

「暗闇嫌いなんだけどな…はやく復旧しないかな」

「そうですね…とりあえず懐中電灯探してきます」

「うん…えっちょっとま…!うわああトキヤが消えた!消えた!トキヤァァ!!」

「懐中電灯を取りに行くと言ったでしょう…ちゃんとここにいますよ」

「ここってどこ…!ちょちょちょちょっと待ってトキヤトキヤ一人にしないで…!」

「だからここむぐっ!こ、こら、顔、顔ですそこは!べたべた触らないでくださ、い!」

「え、ごめ、これトキヤ?トキヤこれ?」

「そうですだから…ちょっ!!?ど、どこ触ってるんですか貴女は!!」

「?何か柔らか――っ痛!え、何何!?今何か頭にぶつかった!」

「…」

「と、トキヤさんの部屋何かいるの!?」

「ええそうですね。貴女がばかなことしてるからキレて殴ったんですよきっと」

「いきなりキレられるほどの何かしました!?うおおごめんなさいトキヤの部屋の誰か…!」

「まったく…むやみに動くのは危険ですからその場にでもしゃがんでいてください」

「何その適当な感じつらい。俺がついてるから心配ないよって手握ってくれるのがイケメンだと思います」

「手を握ってほしいんですか」

「ハッ!誰が!誰がそんなこと求めますか!!宜しくお願いします!!」

「…」

「握ってくれないだと…!」

「その場にでもしゃがんでいてください」

「二回目!!くっそーいいよそこらへんでしゃがんでるよもう!よっこい…っ痛ぁ!!」

「!?何ですか!」

「…」

「どうしたんですか?」

「…」

「どこかにぶつかったんですか?」

「…」

「名前?」

「…」

「っ名前!どこです、か…っ!?」

「げふっ」

「…っ…すみません…まさかこんなところにいるとは…」

「まさか思い切り足踏んだ上にのしかかってくるとは今日のトキヤバイオレンスすぎて…」

「わざとではありませんよまったく…いきなり返事をしなくなるから吃驚したじゃないですか」

「いや、勢いよくしゃがもうとしたら頭をどこかにぶつけて生と死の狭間にいた…」

「何をしてるんですか…」

「何をってしゃがめって言われたからしゃがもうとしたんだよ…言うこときいたいい子だよ…」

「そうですね…まぁ、仕方ないですから復旧するまでこのままでいてあげますよ」

「いや退いてくれないかな重い」

「…」

「何もう今日私全無視か!少しくらいだだだだだ全身締め付けないでギブギブギブギブ!!」

「…」

「(停電こわい)」






トキヤ の しめつける こうげき !




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