「あー外雨降ってるー」
「げ、まじか」
「ぷぷぷ翔傘忘れた系だろぉー」
「うるせぇなお前持ってんのかよ」
「持って無い」
「お前」
「おやおやこれじゃあ寮に帰るまでに濡れちゃうね」
「レン!」
「…あのすみませんレンさんわざわざ外見るのに何で私の頭の上に肘置くの縮む」
「いいぞレンもっとやれ」
「翔このやろう」
「置き心地がよくてね」
「置き心地が良い頭とかやだ!」
「何を出入り口付近で騒いでいるんですかうるさいですよ」
「あ、トキヤだ」
「トキヤだ」
「イッチーだ」
「…な、何ですか三人して…」
「傘持ってる!」
「?持ってますよ雨降ってるでしょう」
「天気予報晴れになってたのに!」
「折り畳み傘くらい常備してますよ」
「なんてこった…」
「トキヤだもんな…」
「さすがイッチー」
「持って無いんですか…はぁ…通り雨か何かでしょうし待っていればあがるでしょう」
「そうかな」
「では、お先に失礼します」
「「「…」」」
「…なんですかその目は……あ、!!ちょっと何してるんですか!」
「折り畳み傘ちっちゃいなぁ翔がちっちゃくてよかったね」
「よかねーよ!よかったけど!」
「レディは真ん中においで。濡れたら大変だ」
「ちょ、ま、待ちなさい!」
「ん、トキヤの背中くっつくから大丈夫濡れないよ」
「まぁ肩くらいなら濡れてもしゃーねーな」
「正面から見たら男三人で相傘に見えて気持ち悪いだろうね」
「後ろからみても気持ち悪いだろ何で後ろ一人くっついてんだよ怖いわ」
「トキヤ急に止まらないでね鼻うつから」
「人の話を聞いてくださいどう見ても無理でしょうこれは大体両側半身出てますよなにより歩きにくいです」
「横に二人並んで前後に一人ずつとかにする?」
「どんな並びであろうと動きにくいうえに気持ち悪いですはやく出ていってください」
「まぁいいやさっさと行こう雨の下へ!」
「レディ楽しそうだねぇ」
「…」
(あれ、雨やんでるね)
(ばたばたしてる間に雨雲どっかいっちまったみたいだなー)
(トキヤがもたもたしてるからー仕方ない帰ろ帰ろー)
(結局並んで帰るんですか…)