「ツリーを出してみた!」

「…飾りが全くありませんが…」

「買い忘れた!」

「…」

「その可哀想なものを見る目やめてください」

「せめて星くらいはつけた方がいいと思いますが」

「そうだよね…クリスマスらしいことをしようと思ったんだけどな」

「はあ…貴方という人は本当に…まぁ、まだ時間はあるのですからまた後日買いに行けばいいでしょう」

「そうだね!あ、ついでにトキヤの部屋用にもツリー買ってきてあげようか!」

「全力でお断りします」

「全力出されちゃった…クリスマスにツリーないとクリスマスって感じしないけどなぁちっちゃなやつでもいらない?」

「貴方の部屋にあるのですからもういいでしょう」

「私の部屋にあるからって…トキヤ見るわけじゃあるまいし…」

「見てあげますよ」

「え?」

「…どうせ貴方のことですから聖夜は一人でしょうし一緒にツリーでも何でも見てあげますよ」

「…」

「何か」

「トキヤがそういうこというの…」

「いいますよ」

「まぁ悲しいことにどうせ一人だったからいいけどさ…トキヤこそ一緒に過ごす人いないんだね」

「私は最初から貴方と過ごす予定でしたから」

「う」

「拒否権など与えませんよ」

「…今日の一ノ瀬さん押しノ瀬さん…」

「いけませんか」

「…ときめいてなんかいないんだから…!」

「顔が赤いようですが大丈夫ですか?」

「くそう誰これ!誰これむかつく!クリスマスまでに恋人作ってやる!」

「ほぉそれはそれは。やれるものならやってみてください」

「やれますし!恋人の一人や二人や三人や四人余裕でげっとしまくれますし!」

「そうですか聖夜は覚悟しておいてくださいね」

「覚悟がいる聖夜なんていらない…!」




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