「つむじ」

「…」

「…」

「…」

「…」

「……はやく手をどけてください」

「つむじっておすとお腹壊すって聞きました」

「 は や く そ の 手 を ど け て く だ さ い 」

「お腹壊すトキヤとかレアだ!」

「そんなもの信じているんですかまったく」

「もしかしたらってことないかなぁ」

「ありませんよ」


無情にもぺしりとはらいおとされた手をさすりながら今度は顎で攻めてみる


「ぐっ」

「うっ…顎打った…」

「…何をしているんですか貴方は…!」

「顎でいこうかと…」

「私のつむじをどうしたいんですか…」

「いや…勢いあまっちゃって…なんかごめんね…」

「いえ…それよりはやくどいてください」

「トキヤの頭あったかいね」

「は」

「ホッカイロ!」

「!!なっ何を…!!!」

「うひゃ〜いぬくぬく〜」

「離れてください!」


ぎゅ、とそのままトキヤの頭を両腕で包み込むように抱きしめたらトキヤが暴れだした。
本を読んでいたトキヤの邪魔をしないようにって顔には触れずおでこあたりで留めたのに。
もうちょっとだけと思ったけど早々にトキヤに引っぺがされてしまった。


「ちぇートキヤのけち」

「不用意に男に抱きつかないでください」

「つむじ押すついでだよ」

「ついででも何でもあんなに密着するものではありません。襲われても文句は言えませんよ」

「そんな簡単に襲うの男って…」

「…世の中には物好きというものがいますからね」

「どこ見てるの…!どうせまな板娘だよ…!でもイチコよりはあるよ!」

「イチコ?誰です?」

「(目が怖い!)じゃ、じゃあトキヤなら良いんじゃないの」

「だめです」

「真斗は」

「やめてあげてください」

「翔」

「殺す気ですか」

「じゃあ音「論外です」

「(はやい…)そっか…」

「…そんなに抱きつきたいのなら…そうですね…」

「えっいいの?」

「正面からなら構いませんのでいつでもどうぞ」

「え、それはちょっと」

「…」










(あっトモちゃんだ!トモちゃーん!)
(おーどうしたの名前ー!)
(あっためてー!)
(おいで!)

(………)
(トキヤから邪悪なオーラが見えるんだが)
(おチビちゃんちょっと抱きつきにいってあげなよ)



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