食べちゃうぞが冗談に聞こえません 6/6
ぼすっ、とゆきの肩に重みがかかる。
その感覚にゆきはうっすら目を開けた。
目に入ってくるのは天井と、ブチャラティのさらさらそうな綺麗な髪の毛。
そして、気持ちよさそうな寝息だった。
「(ね、ねてる…っ!!!!)」
まるでドラマのようなタイミングで、ブチャラティは耐えきれず眠りについたのだった。
「(キス、されるかと思った…)」
先程の事を思い出し、再び顔が真っ赤になるゆき。
顔を覆いたいが、ブチャラティの身体が邪魔をして動かせない。
とりあえずブチャラティをどかそうと思い、腕に力を入れてみるがピクリとも動かない。
鍛えていて、更に身長もだいぶ違うブチャラティは、ゆきの力ではどうにも出来なかった。
「もう、寝よう…。」
眠たかった事もあり、わりかし早く諦めたゆきは瞳を閉じた。
「(ブチャラティの顔が近づいてきた時、びっくりしたけど嫌じゃあなかったな…。)」
なんて思いながら、それは酔っているせいだと心で言い聞かせた。
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次の日、皆より一足に目覚めたミスタとナランチャがベットルームへ行くと、抱き合う様にして眠るゆきとブチャラティの姿を見つけた。
そしてまたひと騒ぎして、「…うるさい!ド低脳達がッ!!!」と寝起きで不機嫌なフーゴに怒られてしまうのだった。
食べちゃうぞが冗談に聞こえません
もしかしてには気付かないフリ
お題:確かに恋だった様
変態に恋されてしまいました5題より。
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