食べちゃうぞが冗談に聞こえません 2/6
「あ、ありがとうございます。僕のためにこんな…」
ジョルノは少し恥ずかしそうであり、嬉しそうな笑顔を見せる。
「いーのいーの!ジョルノ、今日は盛大に飲み明かしましょっ!!!」
ジョルノへ向かって満面の笑顔でウインクをする。
「俺ァもう腹減りすぎて死ぬかと思ったぜ〜!」
「オレもオレも!ペコペコだぜ〜!」
ミスタとナランチャはお腹を押さえながら我先にと席へ着く。
ジョルノは主役席へと。その右隣にはゆきが座り、更にゆきの隣にはちゃっかりとブチャラティが座った。
一方ジョルノの左隣にはアバッキオが座っており、ジョルノが席に座った際に声をかけた。
「ジョルノ、この俺がお前の為にワインをついでやるよ。」
ニヤリとアバッキオがワインを持ち上げ笑う。
「…ありがとうございます、アバッキオ。」
ひくりとジョルノの頬が痙攣するのをゆきは見逃さなかった。
ジョルノは初めてチームへと紹介された時、アバッキオにここでは当然言えない様なドリンクの洗礼を受けたのだ。
「(そりゃ私でもされたらトラウマになるわ…)」
ゆきはジョルノへと同情の視線を向けた。
ちなみにアバッキオの隣はフーゴ。その隣はナランチャとなっており、ナランチャの正面…つまりブチャラティの隣にはミスタが座っている。
ミスタの方を見ると、スタンドのセックス・ピストルズ達が今か今かと料理の周りをくるくると飛び回っていた。
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