もっと話したい 3/4
未だぽかんとしているゆきにジョルノは、首を傾げる。
「…聞いてますか?」
不思議そうにこちらを覗くジョルノと目が合ったゆきは、慌てて返事を返す。
「聞いてます!聞いてますとも!…久しぶりに日本語聞いて、驚いちゃって…。」
ゆきの瞳から涙がぽろりと零れた。
「あ、あれ、ごめんなさい!おかしいな…勝手に出てきちゃった…変なの!ごめんね…っ」
ゴシゴシと服の袖で涙を拭う。
突然人前で涙を零してしまった恥ずかしさに耐えきれず、一刻も早く涙を止めようとする。
「そんなに擦ってしまっては、目が腫れてしまう。」
そうジョルノに擦っている腕を止められる。
そっと腕を降ろすと、今度は何かが優しく目に当たる。
驚き思わず身体をそらす。
「あ、こら、大人しくして下さい。」
当たっていない方の目を開くと、ジョルノは服の袖でゆきの涙を拭っていた。
「ちょっ!!!ジョルノくん!!!汚いって!!!」
あまりにもびっくりしすぎて涙も引っ込んだものの、ジョルノの袖は涙で色が変わってしまっていた。
「汚くないですよ!それに、…何故だか君を見てると放っておけない気分になるんだ。」
その綺麗な瞳で見つめられ、何も言えなくなってしまう。