infermieraのお仕事 3/4
大声で叫びそうになったが、横にいた白いスーツの青年…ブチャラティさんに口を塞がれる。
「しっ!…俺達ギャングが病院なんか来てるってのがバレたら、色々やばいんだ。」
静かにできるかい?なんてブチャラティさんに耳元で言われてしまい、ただコクコクと首を縦に振る事しか出来なかった。
その様子を見て、もう大丈夫だろうと判断したブチャラティはそっと手を離す。
「そ…そういえば、思い出した…!!!院長が"お世話になってる人達"をよろしくって…まさか、ギャングだったなんて…!!!」
先程無理やりベットに座らせたり、怒りつけたりしたゆきは顔が真っ青になっていく。
「ぎゃははははーーッ!!!さっきまで真っ赤な顔して怒ってたのに、今度は真っ青かよッ!忙しいヤツ〜〜〜ッ!!!!」
ゲラゲラ笑うナランチャ。
いやいや、こっちは笑い事じゃあないってば。なんて思いながらもう1人のギャング、ブチャラティを見る。
ブチャラティも少し笑いながらこちらを見ており
「これから君に俺らはお世話になるんだ。そんな事気にしないでくれると嬉しいんだが…。それに、可愛いインフェルミエーラに怒られるってのも、なかなか悪いもんじゃあないしな。」
なんて言うもんだから、今度は私の頬がピンクに染まる。
「こ、今度はピンクかよッ!!!」
相変わらずナランチャは楽しそうに笑っている。
恥ずかしさから逃れる様に、次はブチャラティの手当をする為キズの箇所を確認する。
「ブチャラティさんは、腕だけですか?」
「いや、腹部も少しやられている。」
そう言いながら服を脱ぎ始めるブチャラティ。
綺麗に割れた腹筋や、引き締まった男らしいブチャラティの体にゆきは思わず見とれる。
「その…そんなに見られると恥ずかしいんだが…。」
少し困った顔でブチャラティは言う。
「っあ!ごめんなさい!!!つい…すぐ手当するわね!!」
恥ずかしさを誤魔化し、ブチャラティの腕と腹部の傷を消毒していく。
傷に消毒が染みるはずなのに、静かに手当を受けるブチャラティ。
ゆきもなるべく痛みを少なくしたあげたい為、出来るだけ優しく、てきぱきと手当を済ませる。