夢が叶うその日まで 4/11
ーーーーーいない。
彼はどこにいるのだろう。
もう何年も経っているのだ。
住居が変わっていたとしてもおかしくはない。
せっかくネアポリスに来たんだ。
どうしても、彼に会いたい。
その気持ちが抑えきれず、通りの人に尋ねる。
「あの、ブローノ ブチャラティという人を知りませんか?」
「あぁ、ブチャラティかい?ブチャラティなら多分あそこにいると思うよ!」
そう言って、女の人が指さすのは1件のバール。
「あ、ありがとうございます!!!」
女の人に頭を下げ、走っていく。
ーーーーーーカラン
バールの扉をあけ、キョロキョロと店内をみる。
ブチャラティらしい人物を探すが、見当たらない。
カウンターにいる店主へと声をかけてみる。
「あの、ブローノ ブチャラティという人を探しているのですが…。」
「おぉ!ブチャラティさんなら、さっきまでいたんだがなぁ!!!…どこに行くって言ってたっけなぁ…」
うーんと考え込む店主。
「お願いです!なんでもいいので、少しでもいいので、手がかりを教えて頂きたいです!!!!」
「そういえば!!!街外れにある、港に行くって行ってたよーな…」
「!!!!ありがとうございます!」
今度は入れ違わないように、急いで向かう。