わがままハニー 2/2


「どうしてって、ジョルノがいったんじゃあないの!好みのタイプは我儘な女って!」


「…はい?」


「昔、友達にジョルノの好きなタイプを聞いてきてもらったの!そしたら、好きなタイプは我儘な女って言ってたらしいじゃん!!私ちゃんと聞いたんだから!!!」


「昔、ですか…???」

昔の記憶を必死に思い出そうとする


「昔…。昔…。ーーーあ」


ーーーーーー思い出した。


あの時はまだゆきと想いが通じる前。


幼かったジョルノはゆきの事が好きなのであったが、子供ゆえに周りにバレるのが恥ずかしかった為、好みが真逆のタイプを言っていたのだ。


それをゆきが友達から聞いていたのだ。


「そ、それは違うんです、ゆき!!」


しどろもどろになりながら、ジョルノは頭を整理する。


僕の好みを聞いて、それに合わせようと我儘になったゆき。


「(なんて健気で可愛いんだ…!!!!!)」


ジョルノは顔を赤くしながらゆきに伝える。


「僕もあの時は子供だったんです…。好きな子を周りにバレたくなくて、嘘を言ったんですよ。」


「…好きな子…???…うそ???」


「…なんでわからないんですか!僕はゆきの事がずっと好きだったんですよ!でも、謙虚で、優しくて、素直でとても可愛い子が好きなんて言ったら、ゆきってバレちゃうじゃあないか!!!」


「ーーーーちょっ、ちょっとジョルノっ!!!!!」


お互い顔が真っ赤っかだ。


「そ、そんな昔からお互い好きあってたんだね…。」

「そうみたいですね…。」


お互い素直になって、更に距離は縮まったのであった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


「わがままなフリしてたら、本当にわがままな性格になっちゃったのよ…」


「…まぁ僕はどんなゆきでも好きですけどね。」

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