Call me! 5/5
「・・・グイード、世界で一番大好きよ?」
「・・・っ!!!」
たったその一言で、ミスタの顔は今まで見たことのないくらい真っ赤に茹で上がる。
まるで、ぷしゅ〜という音でも聞こえるかのように。
「グイード?どうしたの、グイード?」
そう意地悪な笑顔を向け、呼んでくるゆきにミスタは耐えきれなくなり抱きしめた。
「わッ、ビックリした!」
しばらくミスタはゆきを抱きしめたまま動かなかったが、少ししてようやく口を開いた。
「・・・やっぱ、まだ、ミスタでいい。・・・俺の心臓が持ちそうにねェんだ。」
そう切なそうに言うミスタに、今度はゆきの顔が赤く染まった。
「ミスタってば、可愛い・・・。」
よしよしと、ミスタの頭を優しく撫でる。
「バカにすんなよなァ。」
そうミスタはまだ赤い頬をそのままに、不満げに呟いた。
「バカになんてしてないよ。やっぱりグイードが一番だなって思って!」
「おま・・・ッ!!!」
してやったり。
そんな楽しそうに満足そうに笑顔を浮かべるゆき。
再び顔を赤くさせ、反抗しようとしたミスタにゆきは軽く触れるだけのキスをした。
「大好きよ、ミスタ。」
そういってふふふと笑うゆきに、ミスタは「(敵わねー・・・。)」と改めて思うのであった。
そして相変わらずラブラブなミスタとゆきをイスに座って眺める人物が2人。
「・・・アイツらは付き合いたてのカップルかなんかァ?ったくよォ、毎度毎度飽きねぇヤツらだぜ。」
イスに深く腰掛け、腕を組みながら隣にいるブチャラティに話しかけるアバッキオ。
「そうだな、いつか俺もあんな恋愛がしてみたいもんだぜ。」
まるでアバッキオの話とかみ合ってない答えを返すブチャラティ。
「(・・・だんだんブチャラティの恋愛観が、あの2人のお陰で可笑しい方に行ってるような気がしてならねェ。)」
恋に疎いリーダーを、心配そうに見つめるアバッキオの姿がそこにはあった。