はい、あーん 3/4
「ジョルノ、遅れてごめんね…?怒ってる…?」
恐る恐るゆきはジョルノに声をかける。
「いや、怒ってない。けど、心配はしましたた。理由くらい聞いても?」
「えっとね…!いつも頑張っているジョルノにコレを食べさせてあげたいって思って…」
ジョルノの目の高さの位置に、プリンの入った紙袋を上げる。
中身を瞬時に理解したジョルノは、瞳を輝かせた。
「その紙袋は…っ!!!」
「ふふ、ジョルノすごい目がキラキラしてる!…そう!ご想像通りのプリンだよ!」
ジョルノは未だに瞳を輝かせながら、仕事スペースの席から立ち上がりゆきの前へとやってきた。
「すっごく嬉しいです、ゆき。…あっちで一緒に食べましょうッ!」
ゆきの背中を優しく押し、高級感溢れるソファーへと誘導するジョルノ。
その全身でプリンを心待ちにしている姿を見て、頑張って並んでよかったと心から思うのであった。
急かすジョルノにゆきはソファーに座って、すぐにプリンを袋から出す。
そして一緒に入っているスプーンを出し、ジョルノへと渡す。
が、一向にジョルノは受け取らない。
「え、ジョルノ?プリン食べないの?」
「食べますよ?」
そう言ってもゆきの隣に座るジョルノは、ニコニコした笑顔で見つめてくるだけなのであった。
「…?」
頭の中をはてなマークでいっぱいにし、首を傾げるとジョルノはようやく口を開いた。
「…ゆきが食べさせてください。ほら、早く。」
ぽかんとするゆきを再び急かすように、ジョルノはその口を開けた。