いつでも一緒! 2/6


「あの、ミスタさん・・・?そろそろ離して貰えると嬉しいんだけど・・・」

中々離れないミスタに告げる。

アバッキオとフーゴに加え、ソファーに座ったジョルノの視線までもがゆきへと向けられてしまいとても気まずいのだ。


「おぉ、悪ぃ悪ぃ。」

そういって腕を解いたミスタの顔は、とても幸せそうににやけていた。

ゆきを癒やすと見せかけて、もっぱらミスタの方が満足そうにしているのだ。


思わずその満足そうな顔に吹き出してしまう。

「・・・なに笑ってんだァ??」

ミスタは不思議そうな顔を向けてくる。

「ううん、ミスタが可愛いなって思って。」

「…そうかァ?俺ってば可愛いのか???」

嬉しそうにミスタは自分を指差して笑っている。


「うんうん、可愛い可愛い。」

そうか!俺って可愛かったのか!と呟いているミスタを背にゆきはようやく玄関から離れ、ソファーへと腰を下ろす。


ミスタは嬉しそうにゆきの後ろをついて歩き、ドカッと隣に座る。

相変わらず広いソファーであるのに、ミスタとゆきの距離は肩が触れあうほど近くである。


「全く・・・君たちはいつでもベッタリなんですね。」

ゆきの正面に座っているフーゴは、苦笑いしながら二人に視線を向ける。


「え、そうかな・・・?なんなら今日は初めて会ったのよ?だいたい仕事の時は一緒にはならないし・・・」

きょとんとしているゆきに、アバッキオが突っ込む。


「そういう話じゃあねぇよ。一緒にいるときは常に距離が近ぇよなって事だ。」

「あ!!そういう事!ごめんごめん。そうかなぁ・・・私はそうは思わないけど・・・」


うーんと考えているゆきを見ながらフーゴは言葉を失う。


「(そんなにベタベタしているのに、全く自覚無しなのか・・・)」

「(うわぁ・・・もう突っ込むのも疲れる・・・)」

そして会話には参加せず傍で聞いていたジョルノも、書類に目を通しながら心の中で突っ込む。


アバッキオに至ってはもう、聞いてないふりをしていた。

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