君とずっと 6/8
さらに時は経ち、ハイスクールの卒業式を終えた。
ジョルノのいない日々は驚くように淡々と過ぎ去っていったのだった。
特にやりたいこともなかったゆきは、卒業してだらだらと何もしない毎日をただただ過ごしている。
今日もゆきはジョルノからもらった指輪を眺めながらベットの上で横になっていた。
ジョルノの事を忘れた日なんか1度もない。
もしかしたらジョルノは、もうゆきの事なんか忘れてしまっているかもしれないが、それでもまだゆきは一途にずっと思い続けているのだ。
瞳を閉じて、少し眠ろうかと思っていたとき。
ーーーーピンポン。
と来客を告げる家のチャイムが鳴った。
滅多になることのないチャイムに首をかしげながら、のそのそとベットから起き上がり部屋を出る。
階段を降りて玄関へ向かうと、仕事が休みでリビングにてくつろいでいたゆきの父親が、既に玄関を開けているところだった。
なんだ無駄足だった。なんて思いながら玄関を背にして階段を上ろうとした。
が、ゆきは階段から足を止めて玄関から聞こえてきた、懐かしい声の方へと振り向いた。
そこに見えたのは・・・
玄関のドアを開けたまま固まっている父親と、少し身長が伸びているものの前と変わらず綺麗な髪の色をしているジョルノの姿だった。
その瞬間ゆきは頭で考えるよりも先に、玄関へと向かっていた。