君とずっと 5/8
1週間ぶりに学校へと登校したゆきは、ジョルノを探す。
まずはジョルノのクラスを覗く。
見当たらなかったので、廊下を当てもなく歩いてみる。
しばらく歩いていると、廊下で話している女の子達の口からジョルノの名前が聞こえた為、足を止めた。
「ジョルノ君、学校やめちゃったんだってね」
「通りで最近見かけないと思ったぁ・・・残念・・・」
「街で見かけた子もいるらしいんだけど、なんか怖そうな人たちと歩いてたんだって〜。」
噂によるとジョルノは学校もやめてしまったようだ。
驚きと悲しさで胸が包まれる。
しかし女の子達の話によるとネアポリスには、まだいるようだ。
安心したゆきはジョルノを探そうと学校を飛び出した。
もしかしたら会えるかもしれない、という期待を持って。
ジョルノに会ったらまず謝りたかった。
そしてあの時別れ際に投げて寄越してくれた、ゆきの薬指にぴったりな指輪の事も聞きたい。
そして何よりも「ありがとう」と「大好き」の気持ちを伝えたかったのだ。
とにかくひたすらジョルノの姿を探したが、見つからなかった。
その日は諦めたが、次の日も、その次の日も毎日ジョルノの姿を探した。
もちろん母親に学校に行ってないのが途中でバレてしまい、父親に黙っておく代わりにきちんと学校に通うという約束をさせられた。
それからは放課後にジョルノを探すようになった。
しかし、どれだけ探してもジョルノを見つけることは出来なかった。
もうきっとジョルノを街で見つけることは出来ないだろうと感じ取っていたが、それでも諦めきれずに定期的に街をうろつきジョルノの姿を探していた。
そして気づけば、ゆきはもう18歳になっていた。