君とずっと 3/8
今日は時間に縛られないでいい2人は、くだらない話をしたり、ジョルノの好きなプリンを食べたりとゆっくりとした時間を過ごす。
ゆきが幼少時にねだって両親に買ってもらったまるで、童話のお姫様が使ってそうなお気に入りのベットの上で二人で抱きあう。
心から幸せな時間で、その幸せの余韻に浸っていた。
いつもは神経質すぎるくらいに気を張っているジョルノだったが、今日はゆきから誰もいないと告げられていた為にすっかり気を抜いていた。
珍しく、うとうとして夢と現実の間を彷徨っていたのだった。
ゆきもそんなジョルノを寝顔を眺め、普段とは違うあどけない表情に微笑んでいた。
だから、いつもは気けるはずの物音にも気付けなかった。
徐々にゆきの部屋がある二階へと足音が近づいてくる。
そして、その足音はゆき部屋の前で止まった。
ジョルノが目を覚まし、気配に気づいたときはもう遅かった。
「ゆき?帰っているのか?」
がちゃりと部屋のドアが開いた。
ゆきは驚き背を向けていたドアの方へと顔を向ける。
ジョルノは少しだけ体を起こし、眉を寄せながらドアを見た。
そして同じく驚いた顔をしてゆきとジョルノを見るゆきの父親。
「・・・パパ、なんで、今日は仕事じゃあっ!!」
「今日は仕事が早く終ったんだ・・・ゆき、どういうことだ。説明しなさい。」
そう冷たい瞳で二人を睨み付ける。
今にも瞳から涙がこぼれ落ちそうになって震えているゆきを横目で見たジョルノは、ベットから降りてゆきの父親の前へと向かう。
「・・・ジョルノっ」
ゆきの父親の冷たい刺すような目は、相変わらずジョルノを見ている。
ジョルノはその視線に屈せず、まっすぐ見つめ返し口を開く。
「娘さんとお付き合いさせていただいている、ジョルノ・ジョバァーナです。」
「お前がか。・・・そうか、ゆきは嘘をついていたんだな。」
そういってゆきの父親はジョルノの手を掴みあげ、部屋から引っ張りだす。
痛みにジョルノは顔をゆがめていた。